⚠️ 免責事項
この記事はTJ個人の見解や実体験、決算資料等からまとめたものであり、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資に関する最終判断はご自身にてお願いいたします。本記事の情報は、2026年10月15日時点。
今回はTJの保有株、チノー(6850)が登場!配当の歴史に、うれしい話もほろ苦い話もある会社。昔からいまへ、みんなで一緒にたどっていこうよ!
東証プライム | コード 6850 | 電気機器 | 決算月:3月
チノー
高配当株 銘柄分析スコアシート | 2026年3月期(2026年5月公表)
現在株価(2026/10/15)
1,844円前日比-45 (↓2.38%)
時価総額 約342億円
配当利回り(予)
3.25%
60.00円(2027年3月期予想・記念10円含む)
PER(予)
14.25倍
過去レンジ 6.72〜43.01倍
PBR(実)
1.32倍
過去レンジ 0.54〜1.34倍
配当性向(予)
46.7%
2027年3月期 会社予想
(当ブログ算出)
営業利益率(前期)
10.19%
2026年3月期
自己資本比率
56.9%
2026年3月期(健全水準)
※データ取得日:2026/10/15
🎁 チノーの株主優待制度
300株以上の保有で、保有株数に応じた「プレミアム優待倶楽部」の優待ポイント(食品・電化製品などの商品と交換)を年1回(3月末)贈呈。
| 保有株数 |
優待ポイント |
| 300株~ | 2,000ポイント |
| 600株~ | 4,000ポイント |
| 800株~ | 8,000ポイント |
| 1,000株~ | 15,000ポイント |
| 1,200株~ | 20,000ポイント |
| 1,400株~ | 25,000ポイント |
| 2,000株~ | 30,000ポイント |
| 4,000株~ | 35,000ポイント |
| 10,000株以上 | 40,000ポイント |
優待の特徴
プレミアム優待倶楽部
(ポイント)
300株から対象
(年1回・3月末基準)
※基準日は3月末(年1回)、300株以上が対象。ポイントは食品・電化製品など多数の商品と交換でき、共通ポイント「WILLsCoin」に移せばふるさと納税にも使えます。出典:チノー 公式IR・チノー・プレミアム優待倶楽部。
チノー(6850)はどんな会社?【事業内容】
チノーは温度の計測と制御を専門とする計測器メーカーです。売上は計装システム・計測制御機器・センサの3事業がそれぞれ3割前後で、海外は2割強(当ブログ算出)。会社は「顧客密着のエンジニアリング」を強みに掲げています。決算期は3月、東証プライム上場。
📈 株価・PER・配当10年チャート
6850 チノー|10年
株価(円)
1株配当(円)
PER(倍)
当月点
出典:IR BANK・Yahoo!ファイナンス
数値データを見る(表)
※株価は各年度末時点の値です。最新の株価・指標はページ上部のスコアシートをご覧ください。表の最終行(2026/10)は当月時点の値で、株価は2026年10月15日時点、1株配当とPERは今期の会社予想に基づく値です。出典:IR BANK・Yahoo!ファイナンス
| 年度 | 株価 (円) | 1株配当 (円) | PER (倍) |
|---|
| 2017/03 | 618 | 17.5 | 28.34 |
| 2018/03 | 740 | 20 | 15.06 |
| 2019/03 | 642 | 22.5 | 9.76 |
| 2020/03 | 613 | 22.5 | 8.53 |
| 2021/03 | 728 | 22.5 | 9.57 |
| 2022/03 | 810 | 23 | 13.07 |
| 2023/03 | 1076 | 26 | 11.88 |
| 2024/03 | 1309 | 30 | 12.66 |
| 2025/03 | 994 | 40 | 8.49 |
| 2026/10 | 1844 | 60(予) | 14.25(予) |
増えているよ。ここ数年は毎年の増配が続いているんだ!
利益と配当がそろって育っているのはプラス評価!ただ、昔からずっと右肩上がりだったわけじゃないんだ。
📊 配当性向・配当利回り 10年推移
6850 チノー|10年
配当性向(%)
配当利回り(%)
出典:IR BANK・決算資料
数値データを見る(表)
※年次の確定値のみを掲載しています。出典:IR BANK・決算資料
| 年度 | 配当利回り (%) | 配当性向 (%) |
|---|
| 2017/03 | 2.83 | 80.2 |
| 2018/03 | 2.71 | 40.7 |
| 2019/03 | 3.51 | 34.2 |
| 2020/03 | 3.67 | 31.3 |
| 2021/03 | 3.09 | 29.6 |
| 2022/03 | 2.84 | 37.1 |
| 2023/03 | 2.42 | 28.7 |
| 2024/03 | 2.29 | 29.0 |
| 2025/03 | 4.02 | 34.1 |
📊 EPS・営業利益率・ROE 10年推移
6850 チノー|10年
EPS(円)
営業利益率(%)
ROE(%)
出典:IR BANK・決算資料
数値データを見る(表)
※年次の確定値のみを掲載しています。出典:IR BANK・決算資料
| 年度 | EPS (円) | 営業利益率 (%) | ROE (%) |
|---|
| 2017/03 | 21.81 | 3.05 | 2.75 |
| 2018/03 | 49.08 | 6.28 | 5.76 |
| 2019/03 | 65.68 | 7.81 | 7.43 |
| 2020/03 | 71.89 | 4.99 | 7.92 |
| 2021/03 | 76.09 | 5.39 | 7.75 |
| 2022/03 | 61.99 | 6.84 | 5.98 |
| 2023/03 | 90.59 | 8.48 | 8.18 |
| 2024/03 | 103.42 | 7.92 | 8.67 |
| 2025/03 | 117.12 | 9.82 | 9.06 |
📊 BPS・自己資本比率 10年推移
6850 チノー|10年
BPS(円)
自己資本比率(%)
出典:IR BANK・決算資料
数値データを見る(表)
※年次の確定値のみを掲載しています。出典:IR BANK・決算資料
| 年度 | BPS (円) | 自己資本比率 (%) |
|---|
| 2017/03 | 792.69 | 56.0 |
| 2018/03 | 851.43 | 54.7 |
| 2019/03 | 884.25 | 54.7 |
| 2020/03 | 907.64 | 57.6 |
| 2021/03 | 982.10 | 54.7 |
| 2022/03 | 1036.83 | 55.7 |
| 2023/03 | 1107.75 | 51.8 |
| 2024/03 | 1193.26 | 55.5 |
| 2025/03 | 1292.79 | 58.2 |
右肩上がりじゃなかったってことは、減配した年もあるのかな?
あるよ。リーマンショックの後、最終赤字に沈んだチノーは2期連続で減配しているんだ。いまの増配だけを見ていると、見落としがちな過去だよ。
減ったことがあるなら、いまの配当は何を目安にしているの?
中期経営計画で、連結配当性向40%を目標に掲げているよ。利益に合わせて配当を決める考え方だね。裏を返せば、利益が落ちれば配当が減る余地もある。そこはセットで覚えておきたいところ。
📋 財務指標 分析一覧
| 指標 |
評価 |
| 売上高 |
6期連続の増収で、2017年3月期の約1.7倍に伸びた。2027年3月期も小幅な増収を見込む。 |
| 経常利益 |
6億円台だった2017年3月期から約5倍に。2022年3月期以降は5期連続の増益で、今期も増益予想。 |
| EPS |
20円台から120円台へ、約5.5倍に伸びた。この間に減ったのは2022年3月期のみで、今期予想も増加。 |
| ROE |
2%台から8〜9%台へ上がり、直近4期は私が目安にしている8%を上回る。中期経営計画の目標10%には届いていない。 |
| ROA |
総資産に対する純利益の割合で、ROEの半分強。自己資本が厚く、借入に頼らない稼ぎ方をしている。 |
| 営業利益率 |
直近は10%台と、2017年3月期の3%台から大きく改善。中期経営計画の目標9%を上回る。 |
| 売上原価率 |
有価証券報告書は材料部品の価格変動をリスクに挙げる。2026年3月期は原価率が悪化した案件もあったが、通期は増益。 |
| 自己資本比率 |
この10年はすべて50%台で推移し、大きな上下はない。借入に頼りすぎない安定した財務。 |
| 利益剰余金 |
黒字は2011年3月期から16期連続。2017年3月期以降は純利益が配当を上回り、利益を社内に積み上げてきた。 |
| 有利子負債比率 |
有利子負債は直近で前期より増えたが、手元の現金等は10年を通じて借入を上回る。実質的な借入負担は軽い。 |
| BPS |
1株あたり純資産は10期連続で増え、2017年3月期の約1.75倍に。株主の持ち分は毎年厚くなっている。 |
| 営業CF |
2008年3月期以降、毎期プラスを保つ。2024年3月期に一時大きく細ったが、直近は10期で最大。 |
| 投資CF |
投資の支出は直近で営業CFの約半分。本業で稼いだ現金の範囲に収まっている。 |
| 財務CF |
直近はプラス。配当と自社株買いに資金を回しつつ、借入などの調達がそれを上回った。 |
| 現金等 |
現金等は2017年3月期の約2.4倍に増え、月商の3カ月分を超える。手元資金は厚い。 |
| 配当推移(15年) |
2025年10月の分割で換算し、2012年3月期から普通配当は減らさず約2.4倍に。2027年3月期も増配予想(記念配当を含む)。 |
| 配当性向 |
直近8期は20〜30%台で推移。2027年3月期予想は記念配当込みで40%台半ばへ上がる。 |
| 自社株買い |
上限13億円の自己株式取得を決議し、期間は2025年11月〜2026年11月。2026年8月末で上限額の約8割を取得。 |
| PER推移(15年) |
2017〜2026年3月期の期末PERは約8〜28倍。2019年3月期以降は8〜13倍台で、一般に適正とされる15倍を下回る。 |
| PBR推移(15年) |
0.7〜1.1倍(2017〜2026年3月期の期末)で推移し、10期のうち8期は1倍を割っていた。 |
| 配当利回り推移 |
期末の配当利回りは2〜4%台で上下。増配と株価の下落が重なった2025年3月期だけ4%台に届いた。 |
リーマンショック後 の配当推移 |
最終赤字となった2009・2010年3月期に2期連続で減配(当時の株数ベースで年間7円→5円→4円)。2012年3月期に7円へ回復。 |
| 株主還元方針 |
中期経営計画の最終年度(2027年3月期)に連結配当性向40%を目指す。従来の目安30%から引き上げた。 |
| セグメント |
売上は計装システム約37%、計測制御機器約30%、センサ約29%。利益はセンサが最も多く、利益率も約23%。 |
| 海外売上比率 |
アジアを中心に、直近は売上の2割強が海外(決算短信から当ブログ算出)。海外売上高は当ブログ算出で中期経営計画の目標70億円を超えた。 |
出典:IR BANK・Yahoo!ファイナンス・有価証券報告書・決算短信
▼ くわしくデータを見る
チノーの温度計って、どんなところで使われているの?
工場で金属を熱する炉や、半導体・電子部品をつくる設備が多いよ。グループ会社は船の温度センサも手がけているんだ!
計測器を買うのは企業だよね。お客さんが投資をひかえたら、チノーの注文も減るんじゃないかな?
チノーの製品は、製造業の設備投資や研究開発の現場で使われることが多いんだ。だから投資が大きく落ち込むと、注文にも響いてくる。
お客さんの業界が設備にお金を回せているかも、あわせて見ておきたいところだね。
🏆 チノー(6850)総合評価
業績・財務・キャッシュフロー
2026年3月期は、売上高から純利益までそろって過去最高を更新しました。売上の伸びの中心は計装システム事業で、燃料電池や水電解の評価装置が好調。利益ではセンサ事業が最も伸びました。10年で見ると、売上高は約1.7倍、EPSは約5.5倍です。
自己資本比率は10年を通じて50%台で、大きく崩れた年はありません。手元の現金は有利子負債を大きく上回ります。営業CFは長くプラスですが、2024年3月期は大きく細りました。
割安性・PER・PBR
期末PERは、2018年3月期以降は8〜15倍台。期末PBRは2017〜2026年3月期で0.68〜1.10倍で、2026年9月25日時点の1.27倍はこの範囲を上回ります。MIX係数は、一般に割安の目安とされる22.5を下回ります。
■ 同業3社との比較
| 銘柄 |
PER(予) |
PBR(実) |
配当利回り(予) |
営業利益率 |
基準日 |
| チノー(6850) |
14.25倍 |
1.32倍 |
3.25% |
10.19% |
2026/10/15 |
| 共和電業(6853) |
16.15倍 |
1.03倍 |
2.74% |
8.52% |
2026/09/25 |
| 東京計器(7721) |
23.07倍 |
2.75倍 |
0.63% |
8.76% |
2026/09/25 |
| オーバル(7727) |
13.51倍 |
1.22倍 |
2.97% |
10.93% |
2026/09/25 |
※他3社は2026年9月25日終値から算出(予想値・BPSはYahoo!ファイナンス、営業利益率はIR BANK)。共和電業は12月決算。チノーの配当は記念配当10円込み。
配当・株主還元
リーマンショック期に2期連続で減配しましたが、その後は普通配当ベースで減配がありません。1株配当(2025年10月の1株→2株の分割で換算)は、この10年で約2.4倍です。2027年3月期の会社予想60円は、普通配当50円に創立90周年の記念配当10円を加えた金額です。
配当方針は、最終年度の2027年3月期に連結配当性向を40%まで引き上げる中期経営計画の目標が軸です。予想の配当性向は記念配当を含めても私の目安の50%以内に収まり、配当に加えて自社株買いでも還元しています。
注意点・リスク
有価証券報告書が最初に挙げるリスクは、国内の製造業の景気です。売上の多くは製造業向けで、国内での販売が中心。主に工場の設備投資や研究開発に使われる製品のため、景気が冷えて設備投資が大きく落ち込むと、業績に響く可能性があります。
為替と部品の調達も挙げられています。円高が大きく進むと海外での価格競争力が落ち、海外子会社の利益も円に直すと目減りします。また、半導体などの部品が足りなくなったり値上がりしたりすると、生産や利益に響くおそれがあります。(引用:有価証券報告書〔2026年3月期〕・事業等のリスク)
▼ つづきを読む
チノー(6850)のよくある質問
Q. チノーはどんな会社ですか?
A. 温度の計測と制御を専門にする機器メーカーです。温度センサやサーモグラフィー、記録計・調節計、燃料電池などの評価試験装置をつくっています。売上は計装システム・計測制御機器・センサの3事業がそれぞれ3割前後で、海外売上は2割強です(当ブログ算出)。
Q. チノーは減配したことがありますか?
A. あります。リーマンショック期の2009年・2010年3月期に2期連続で減配し、年間配当は当時の株数ベースで7円→5円→4円でした。この2期は最終赤字です。2017年3月期は前期の記念配当がなくなって下がって見えますが、普通配当は維持しています。
Q. チノーの配当方針は何ですか?
A. 有価証券報告書では、中期経営計画の最終年度の2026年度(2027年3月期)に連結配当性向を40%まで引き上げ、利益成長を通じて増配を実現することを基本方針としています。配当性向は、純利益のうち配当に回す割合です。配当は中間と期末の年2回です。
Q. チノーに株主優待はありますか?
A. あります。3月末に300株以上を持つ株主に、年1回「プレミアム優待倶楽部」のポイントを贈ります。300株で2,000ポイント、保有株数に応じて最大40,000ポイントまで増え、食品や電化製品などの商品と交換できます。
Q. チノーの主なリスクは何ですか?
A. 有価証券報告書では、景気の悪化による国内製造業の設備投資の落ち込み、円高による価格競争力の低下、半導体などの部品の供給不足や値上がりを挙げています。売上の多くを国内の製造業向けが占めるため、設備投資が大きく落ち込むと業績に響く可能性があります。
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💬 【TJの視点】
TJ(運営者・個人投資家)
私はチノーを保有しています。
評価しているのは、温度センサや調節計という地味ですが息の長いBtoB事業で、半導体やEVの需要を背景にEPS(1株利益)を10年で約5倍に伸ばしてきた成長力です。
借入より手元の現金がちゃんと厚く、その現金も増やしながら配当金も増配傾向。配当性向40%目標や毎月の自社株買いといった株主還元の姿勢にも好感をもっています。
ただ、チノーはリーマンショック期の2009年・2010年に2期連続で減配し、当時は最終赤字だった景気敏感株でもあります。
こういった銘柄は、半導体やEVの市況しだいで業績も配当も振れる前提で、1銘柄をポートフォリオの5%以内に抑える自分ルールの範囲で長期に付き合うようにしています。
あくまで私の一見解ですので、最後はご自身でよく考えて判断してくださいね。
なお、以前のXにも投稿したから参考にしてみてください。
執筆:TJ(個人投資家・プロフィール/記事の品質管理について)
⚠️ 免責事項
この記事はTJ個人の見解や実体験、決算資料等からまとめたものであり、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資に関する最終判断はご自身にてお願いいたします。本記事の情報は、2026年10月15日時点。
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