⚠️ 免責事項
この記事はTJ個人の見解や実体験、決算資料等からまとめたものであり、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資に関する最終判断はご自身にてお願いいたします。本記事の情報は、2026年8月27日時点。
今回は、極洋(1301)を紹介するよ!普通配当ベースで20年以上非減配の水産株なんだ!
ただ、現金の出入りがマイナスになる年があってね。その理由と借金の中身まで決算資料で見たから、みんなでいっしょに学んでいこうよ!
東証プライム | コード 1301 | 水産・農林業 | 決算月:3月
極洋
高配当株 銘柄分析スコアシート | 2026年3月期(2026年5月公表)
現在株価(2026/08/27)
4,760円前日比-5 (↓0.10%)
時価総額 約575億円
配当利回り(予)
3.36%
160.00円(2027年3月期予想)
PER(予)
7.85倍
過去レンジ 5.88〜374.76倍(2010年以降)
PBR(実)
0.71倍
過去レンジ 0.56〜1.82倍(2010年以降)
配当性向(予)
26.4%
2027年3月期 会社予想 (当ブログ算出)
※データ取得日:2026/08/27
🎁 極洋の株主優待制度
毎年3月末日時点で100株以上保有の株主に、保有株数に応じて自社製品を年1回贈呈。
| 保有株式数 |
株主優待(自社製品) |
| 100株以上 |
2,500円相当 |
| 300株以上 |
6,000円相当 |
株主優待配当利回り(予)
3.89%
100株保有
(年配当16,000円+優待2,500円相当)
÷投資額476,000円
※基準日は毎年3月31日(年1回)で、毎年7月に発送予定。株主優待は会社の判断で内容の変更・廃止が行われる場合があります。出典:極洋 公式IR(個人投資家の皆様へ)。株主優待配当利回りは2026/08/27現在。
極洋(1301)はどんな会社?【事業内容】
極洋は1937年9月設立の水産会社。世界中から魚を買い付けて売る商社の顔と、缶詰や冷凍食品等をつくるメーカーの顔をあわせ持ち、特にすしネタに強みがあります。
買い付け・貿易を担う水産事業が売上約6割を占める主力で、生鮮事業が約2割、すしネタや冷凍食品などの食品事業が約2割。海外売上比率は約16%(出典:Yahoo!ファイナンス)。海外拠点は中国・東南アジアが中心。欧州や北米でも事業展開。東証プライムに上場。業種は水産・農林業。3月が決算月。
📈 株価・PER・配当10年チャート
1301 極洋|10年
株価(円)
1株配当(円)
PER(倍)
当月点
出典:IR BANK・Yahoo!ファイナンス
数値データを見る(表)
| 年度 | 株価(円) | 1株配当(円) | PER(倍) |
|---|
| 2017/03 | 2,936 | 60 | 12.73 |
| 2018/03 | 3,800 | 60 | 12.49 |
| 2019/03 | 2,836 | 70 | 10.52 |
| 2020/03 | 2,545 | 70 | 13.50 |
| 2021/03 | 3,055 | 80 | 8.56 |
| 2022/03 | 3,330 | 90 | 7.73 |
| 2023/03 | 3,425 | 100 | 6.35 |
| 2024/03 | 3,740 | 100 | 6.82 |
| 2025/03 | 4,150 | 130 | 7.31 |
| 2026/03 | 4,960 | 150 | 8.61 |
※2016年10月に10株→1株の株式併合を実施していますが、本表の期間(2017年3月期以降)はすべて併合後の実際の値です。1株配当は記念配当を含む総額ベースで、2017年3月期は創立80周年、2023年3月期は創立85周年の記念配当10円をそれぞれ含みます(記念配当をのぞいた普通配当は2017年3月期50円・2023年3月期90円)。株価は各年度末時点の終値、PERは年度末株価÷その期のEPSです。年次の確定値のみを掲載しています。最新の株価・指標はページ上部のスコアシートをご覧ください。出典:IR BANK・Yahoo!ファイナンス
10年前とくらべると株価も配当金もぐっと増えてる!でも、そのわりにPERは低くなってるんだね?
PERが下がった理由は、株価じゃなくて収益性にあるんだ。株価の上がり方より、利益の増え方が大きかったんだ。
もっとも、途中には落ち込んだ時期もある。ずっと一本調子だったわけじゃないんだ。
📊 配当性向・配当利回り 10年推移
1301 極洋|10年
配当性向(%)
配当利回り(%)
出典:IR BANK・決算資料
数値データを見る(表)
| 年度 | 配当性向(%) | 配当利回り(%) |
|---|
| 2017/03 | 26.0 | 2.04 |
| 2018/03 | 19.7 | 1.58 |
| 2019/03 | 26.0 | 2.47 |
| 2020/03 | 37.1 | 2.75 |
| 2021/03 | 22.4 | 2.62 |
| 2022/03 | 20.9 | 2.70 |
| 2023/03 | 18.5 | 2.92 |
| 2024/03 | 18.2 | 2.67 |
| 2025/03 | 22.9 | 3.13 |
| 2026/03 | 26.0 | 3.02 |
※本表の期間(2017年3月期以降)は、2016年10月の株式併合より後の実額です。配当性向はIR BANK掲載の実績値(2017年3月期のみ配当÷EPSで当ブログ算出)、配当利回りは各年度末の株価と1株配当から当ブログが算出した参考値です。いずれも記念配当を含む総額ベース(2017年3月期・2023年3月期は創立記念配当10円を含みます)。年次の確定値のみを掲載しています。出典:IR BANK・Yahoo!ファイナンス
📊 EPS・営業利益率・ROE 10年推移
1301 極洋|10年
EPS(円)
営業利益率(%)
ROE(%)
出典:IR BANK・決算資料
数値データを見る(表)
| 年度 | EPS(円) | 営業利益率(%) | ROE(%) |
|---|
| 2017/03 | 230.60 | 1.57 | 9.70 |
| 2018/03 | 304.28 | 1.60 | 11.12 |
| 2019/03 | 269.56 | 1.50 | 9.16 |
| 2020/03 | 188.51 | 1.11 | 6.23 |
| 2021/03 | 356.90 | 1.87 | 9.50 |
| 2022/03 | 430.76 | 2.52 | 10.85 |
| 2023/03 | 539.05 | 2.98 | 12.16 |
| 2024/03 | 548.58 | 3.37 | 10.07 |
| 2025/03 | 567.46 | 3.66 | 10.13 |
| 2026/03 | 575.97 | 3.21 | 8.85 |
※本表の期間(2017年3月期以降)は、2016年10月の株式併合より後の実額です。いずれもIR BANK掲載の実績値で、年次の確定値のみを掲載しています。出典:IR BANK・Yahoo!ファイナンス
📊 BPS・自己資本比率 10年推移
1301 極洋|10年
BPS(円)
自己資本比率(%)
出典:IR BANK・決算資料
数値データを見る(表)
| 年度 | BPS(円) | 自己資本比率(%) |
|---|
| 2017/03 | 2,378.04 | 25.6 |
| 2018/03 | 2,678.89 | 27.2 |
| 2019/03 | 2,941.17 | 27.7 |
| 2020/03 | 3,046.12 | 29.4 |
| 2021/03 | 3,753.75 | 34.7 |
| 2022/03 | 3,969.60 | 32.7 |
| 2023/03 | 4,436.19 | 32.5 |
| 2024/03 | 4,965.35 | 36.7 |
| 2025/03 | 5,600.12 | 36.5 |
| 2026/03 | 6,511.25 | 36.1 |
※本表の期間(2017年3月期以降)は、2016年10月の株式併合より後の実額です。BPSはIR BANK掲載の1株純資産で、スコアシートのPBR算出に用いるBPS(Yahoo!ファイナンス掲載値)とは定義が異なる場合があります。年次の確定値のみを掲載しています。出典:IR BANK・決算資料
でも、借金そのものは減っていないんだ。理由は商売の形にあってね。
世界中から魚を買い付けて在庫として持つから、その仕入れ代金を借入でまわしているんだよ。
理由は、会社にたまっていく会社のお金が、借金より速いペースで増えてきたからなんだ!
営業利益率、低くない?でも、ROEはそこそこ高くて効率よく稼いでいるよね。なんか稼ぐ力の整合性が取れなくて、どう理解すればいいの?
その混乱、無理もないよ。じつは矛盾していないんだ。カラクリを次の章でじっくり解説するね!
🔎極洋(1301)の営業利益率はなぜ低い?ROEが高い理由
100円売って、本業のもうけは約3円。それなのに、株主のお金に対する利益率(ROE)は9%台——極洋の数字を見ていると、稼ぐ力が強いのか弱いのか、わからなくなります。
結論から言うと、この2つは矛盾していません。
むしろ極洋という会社の「商売の形」そのものを表しています。
営業利益率3.21%(2026年3月期)は、100円の売上から本業のもうけが約3円残る、という意味です。たしかに低く見えます。
ただし、極洋だけが特別なわけではありません。同じ水産大手のニッスイは4.34%、Umiosは2.82%(いずれも2026年3月期)。
競合他社はどこも似たような水準なのです。
理由は、極洋の商売の大部分が「世界中から魚を仕入れて、加工して、スーパーや外食に売る」ことだからです。100円の魚を仕入れて105円で売れば、売上は105円でも、もうけは5円だけ。
魚の値段が高いので、売上ばかりが大きくなり、利益率は低く出るのです。
実際、売上の約6割を占める水産事業の利益率は約3%(2026年3月期・決算短信より当ブログ算出)。会社全体の営業利益率が3%程度なのは、この主力事業の姿がそのまま映っているだけです。
では、なぜROEは9%台になるのでしょうか?
魚屋さんを2軒、想像してみてください。
A店は100万円の商品を年に1回売って、10万円をもうけます。B店は1回のもうけが3万円でも、商品を年に5回転させて15万円をもうけます。
1回あたりの利益率はB店のほうが低いのに、1年間のトータルではB店のほうが稼いでいます。
極洋はB店タイプです。
実際の数字で確かめてみます。極洋は100円の売上から約2円の純利益(約2.0%)しか残りません。しかし、持っている資産の約1.7倍の売上を毎年つくり出し(資産の回転)、さらに自己資本だけでなく借入も使って商売の規模をふくらませています(約2.8倍)。
この3つを掛け算すると、以下の計算式の通りです。
薄利(100円売って純利益 約2円)
×高回転(資産の約1.7倍の売上をつくる)
×借入の活用(自己資本の約2.8倍の資産で商売)
= ROE 約9.5%
ただし、「ROEが9%台だから優秀」で終わらせないことも大切です。
ROEは借入を増やすだけでも数字が高くなる性質があるからです。
極洋自身もそれを理解していて、中期経営計画で「ROIC(借入も含めた事業全体のお金でどれだけ稼いだかを見る指標)」について、6%以上を目標に掲げています。
6%の目標はとても高い数値とまでは言えませんが、TJの見立てとしては、在庫・工場・運転資金など多くの資本を必要とする水産会社としては、十分に良い水準だと考えます。
営業利益率は「売上100円から何円残るか」。ROEは「株主が出した100円から何円の利益を生んだか」。見ているものが違うから、営業利益率が低くてもROEは高くなれるカラクリはコレです。
そして、その営業利益率も10年前の1%台から3%台へと切り上がってきました。すしネタや缶詰、冷凍食品のような、自分で値段を決められる加工品の力です。この数字が4%へ近づいていけるかどうか——極洋の「稼ぐ力」を見るうえで、私はここに注目しています。
※ROEは、計算に使う自己資本を「期末時点」とするか「期中平均」とするかで数値が少し変わります。本文の9.5%は期中平均ベース、下の財務指標表の8.85%は期末ベースです。
▼ つづきを読む
📋 財務指標 分析一覧
| 指標 |
評価 |
| 売上高 |
2017年3月期の約2,366億円が、2026年3月期には約3,346億円。ただし一本調子ではなく、2024年3月期は前期の約2,722億円から約2,616億円へ減収している。2025年3月期に3,000億円台へ乗せ、2027年3月期の会社予想は3,650億円。 |
| 経常利益 |
2017年3月期の約37億円に対し、2026年3月期は約100億円。2025年3月期の約109億円からは減っており、直近1年だけを見れば減益。2027年3月期の会社予想は110億円。 |
| EPS |
2017年3月期230.60円に対し2026年3月期575.97円。ただし2018年3月期304.28円→2020年3月期188.51円と大きく落ち込んだ時期があり、そこから水準を切り上げてきた形。2027年3月期の会社予想は606.20円。 |
| ROE |
2026年3月期は8.85%(期末自己資本ベース)。私が目安にしている8%は上回るが、10%台だった前期から低下した。直近5年は8%台〜12%台。 |
| ROA |
2026年3月期は3.19%で、私が目安にしている5%には届かない。魚を買い付けて在庫として抱えるぶん総資産が大きくなるため、この商売では低めに出やすい。 |
| 営業利益率 |
2026年3月期は3.21%。2017年3月期の1.57%から長期では約2倍に切り上がってきた。ただし2025年3月期の3.66%からは低下している。 |
| 売上原価率 |
10年のレンジは87%台〜90%台で、2026年3月期は87.64%。販管費率は同じ10年で7%台〜9%台を動き、直近3期は9%台(IR BANK)。仕入れて売る商売ゆえ原価率は高く、わずかな差が利益を動かす。 |
| 自己資本比率 |
2026年3月期は36.1%。私が目安にしている40%には届かない。2012年3月期の20.0%からは長期で大きく改善したが、直近3期は36%台でわずかに低下している。 |
| 利益剰余金 |
10年間、一度も減らすことなく積み増して2026年3月期は約530億円。稼いだ利益を社内に残す姿勢が続いている。 |
| 有利子負債比率 |
2026年3月期は約118%。水準としては高い。もっとも2012年3月期は約277%で、そこから長期では下がってきた。借入そのものは増えており、自己資本の増え方がそれを上回った結果である点は押さえておきたい。 |
| BPS |
2,378円から6,511円へ、10年で約2.7倍(IR BANK)。株価が伸びた10年は、1株あたりの純資産も同じだけ厚みを増した10年でもあった。 |
| 営業CF |
マイナスの年が目立ち、2026年3月期も約7.5億円の支出。会社は「棚卸資産の増加など」が要因と説明している(決算短信)。仕入れを増やせば現金が在庫に変わるため、年ごとの振れが大きい。 |
| 投資CF |
IR BANKでさかのぼれる2008年3月期以降は毎期マイナスで、2025年3月期は約90億円、2026年3月期は約52億円の支出。設備投資額は2026年3月期で約30億円。 |
| 財務CF |
営業CFがマイナスだった年は、いずれも財務CFがプラス。短期の借入などで資金をまわす姿がそのまま表れている(決算短信)。 |
| 現金等 |
2026年3月期末は約110億円。営業CFが年ごとに大きく振れる商売だけに、手元資金の厚みは守りとして重要になる。IR BANKでさかのぼれる2008年3月期以降では最も厚い水準。 |
| 配当推移(10年) |
総額では2017年3月期60円→2026年3月期150円。ただし2017年3月期・2023年3月期には創立記念配当10円が含まれるため、記念配当をのぞいた普通配当では50円→150円となる。2027年3月期の会社予想は160円。 |
| 配当性向 |
直近はおおむね20%台で、私が目安にしている50%以内に大きく収まる。利益が伸びれば配当を増やす体力を残す水準だが、将来の増配が約束されているわけではない。 |
| 自社株買い |
2025年3月期に約1.7億円など、実施は小口にとどまる(IR BANK)。還元の柱はあくまで配当に置かれている。 |
| PER推移(10年) |
各年度末の株価をその期のEPSで割ると、おおむね6倍台〜13倍台。EPSが約2.5倍になった10年で、この期末ベースのPERはむしろ切り下がった。直近値はページ上部のスコアシートを参照。 |
| PBR推移(10年) |
2010年以降のレンジは0.56〜1.82倍。直近は1倍を割り込み、レンジの下限寄りに位置している。 |
| 配当利回り推移 |
各年度末の株価で計算すると、1%台後半から3%程度のあいだ。株価が上がっても配当利回りが下がりきらないのは、増配のペースがそれに追いついてきたため。 |
リーマンショック後 の配当推移 |
リーマンショック期(2008〜2012年3月期)は年5円(株式併合前の実額)を維持し、減配なし。2005年3月期までさかのぼっても普通配当ベースで、配当を1円も減らしていない20年以上非減配銘柄。配当の安定性は非常に高い(2026年8月時点)。 |
| 株主還元方針 |
利益ではなく自己資本を基準に据えている点が特徴。中期経営計画「Gear Up Kyokuyo 2027」でDOE(株主資本配当率=配当の総額が自己資本の何%かを示す指標)を掲げ、「目標値は3%以上と致します」と明記している。 |
| セグメント |
売上の約6割が水産事業。生鮮事業が約2割、食品事業が約2割と続き、物流サービスは1%に満たない(2026年3月期・決算短信)。利益では水産・生鮮・食品の3つが柱。 |
| 海外売上比率 |
約16%(2026年3月期)。ただし有価証券報告書は、輸出入の双方で為替変動の影響を受ける事業だとしたうえで、円安は輸入代金のコスト高に、円高は輸出収入の減少になると説明している。売上比率だけでは測れない。 |
▼ くわしくデータを見る
出典:IR BANK・Yahoo!ファイナンス・極洋 IR情報・決算短信・有価証券報告書
10年で見れば業績はしっかり伸びてるし、配当も長く減っていない…これ、かなり優秀な会社なんじゃない?
長い目で見た実績は良好だね。ただ、直近の一年だけ切り出すと利益は前の年より減っている。そこも見ておこう。
それと、この会社は本業のお金の出入り(営業CF)がマイナスになる年がいくつもあるんだ。
これには会社自身が理由を説明していてね。魚をたくさん仕入れた年は、現金が在庫に姿を変えるからマイナスに見えるんだ。
極洋ならではのリスクも、次の総合評価で伝えるね!
🏆 極洋(1301)総合評価
業績・財務・キャッシュフロー
極洋は直近10年で売上より利益の伸び幅が大きく、営業利益率が改善傾向にあります。もっとも一本調子ではなく、減収や減益だった年もあります。
営業CFはマイナスの年が何度もあり、会社はその理由を「棚卸資産の増加など」と説明しています。魚を買い付けて在庫として抱えるぶん、仕入れを増やした年は現金が在庫へ姿を変えるためです。一方、手元の現金等年々増えて、自己資本比率も改善傾向です。
割安性・投資タイミング
PERは、各年度末で比べた過去の水準で見ると下の水準です。
EPSは増加しているけど、PERはむしろ切り下がってきました。
PBRも1倍割れ。2010年以降のレンジ0.56〜1.82倍の下限寄りにあります。もっとも、PERの水準が切り下がってきたということは、割安に見える状態がそれだけ長く続いてきたということでもあります。
■ 同業水産大手との比較
| 銘柄 |
PER(予) |
PBR(実) |
配当利回り(予) |
営業利益率 |
基準日 |
| 極洋(1301) |
7.85倍 |
0.71倍 |
3.36% |
3.21% |
2026/08/27 |
| ニッスイ(1332) |
13.65倍 |
1.30倍 |
2.45% |
4.34% |
2026/08/21 |
| Umios(1333) |
13.17倍 |
0.80倍 |
3.43% |
3.46% |
2026/08/21 |
※同業水産大手のごく一部との比較です。
配当・株主還元
配当は普通配当ベースで、20年以上非減配。配当実績としてはディフェンシブ性が高い銘柄と見ています。リーマンショックの最中も年間配当5円を守り抜きました。
なお、2007年・2017年・2023年は、創立70周年・80周年・85周年の記念配当が上乗せされています。次は創立90周年の記念配当に期待したいですね(笑)。
株主還元方針は、最新の中期経営計画2027でDOE目標値3%以上を掲げています。
注意点・リスク
極洋のリスクは、漁獲規制の強化や水揚げ数量の変動。これは魚の仕入れに注意が必要です。また、予防困難な魚病、自然災害で魚が大量に死んでしまうことも会社は懸念しています。水産株はこういった大きなリスクを背負っています。
財務面では、有利子負債が自己資本を上回る規模にあります。借金の比率としては年々下がってきたものの、有利子負債額が高いことに変わりはありません。
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極洋(1301)のよくある質問
Q. 極洋の配当はどうなっていますか?
A. 普通配当で見ると、リーマンショック期も含めて20年以上非減配です。株主還元方針は、中期経営計画でDOE3%以上目標を掲げています。
Q. 極洋に株主優待はありますか?
A. あります。100株以上保有が対象で、100株以上は2,500円相当、300株以上は6,000円相当の自社製品が年1回贈られます。
Q. 営業キャッシュフローがマイナスの年があるのはなぜですか?
A. 営業CFのマイナスは「棚卸資産増加」が原因です。世界中から魚を買い付けて在庫として持ち、加工・販売する商売のため、仕入れを増やした年は現金が在庫に姿を変え、営業CFがマイナスに振れやすい構造です。
Q. 有利子負債が多いようですが、大丈夫ですか?
A. 買い付けと在庫の運転資金を短期借入などでまかなう構造によるものです。ただ、有利子負債比率は年々低下し、自己資本比率も改善が見られます。なお、金利の局面が変われば利息負担が利益を圧迫する可能性があります。
▼ 質問と回答をすべて見る
💬 【TJの視点】
TJ(運営者・個人投資家)
極洋は、私が2026年8月に新規購入した銘柄です。
社名だけは、ずっと前から知っていました。
四季報を開くと一番はじめのページに載っている会社だからです。
2026年の春以降、ふたたび配当利回りが3%を超えてきたのをきっかけに中身を調べたところ、数字は思っていたよりずっと良いものでした。
世界中から仕入れた魚を売る商社の顔と、食品加工メーカーの顔。前者は魚の相場に振り回されますが、後者は自分で値段を決められる余地があります。
PERもPBRも低いままなのに営業利益率が10年で約2倍に切り上がってきたのは、食品加工で稼ぐ力を伸ばしてきたんじゃないか?私はそう受け取っています。
「じゃあ結局、TJは今後も買うの?買わないの?」って聞かれたら、いまは小さく買う打診買いか様子見の姿勢です。
これからTJが見ていくのは、2つ。
DOE3%以上が、実際の配当としてどこまで出てくるか?そして、魚を仕入れるための借金が金利上昇局面でどれだけ重くなるか?株主として、四半期ごとにその2つを見にいきます。
極洋、あなたにはどんな銘柄に映りましたか?
執筆:TJ(個人投資家・プロフィール/記事の品質管理について)
⚠️ 免責事項
この記事はTJ個人の見解や実体験、決算資料等からまとめたものであり、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資に関する最終判断はご自身にてお願いいたします。本記事の情報は、2026年8月27日時点。
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