⚠️ 免責事項
この記事はTJ個人の見解や実体験、決算資料等からまとめたものであり、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資に関する最終判断はご自身にてお願いいたします。本記事の情報は、2026年8月28日時点。
今回はダイナパック(3947)を取り上げるよ!
カゴメなどの食品向け段ボール製造を手がける包装材屋さんなんだ。実はTJも、2026年6月に新規購入したばかりの銘柄!
割安に見える理由と、見落としやすいリスク。その両方を会社の数字と一緒に見ていこうよ!
東証スタンダード | コード 3947 | パルプ・紙 | 決算月:12月
ダイナパック
高配当株 銘柄分析スコアシート | 2025年12月期(本決算)
現在株価(2026/08/28)
2,464円前日比-15 (↓0.61%)
時価総額 約254億円
配当利回り(予)
3.65%
90.00円(2026年12月期予想)
PER(予)
7.08倍
過去レンジ おおむね6〜14倍
PBR(実)
0.49倍
過去レンジ おおむね0.3〜0.5倍
配当性向(予)
25.9%
2026年12月期 会社予想
(当ブログ算出)
営業利益率(前期)
4.30%
2025年12月期
※データ取得日:2026/08/28
ダイナパック(3947)はどんな会社?【事業内容】
ダイナパックは、段ボールが主力の包装資材メーカーです。2005年1月、大日本紙業と日本ハイパックが統合して誕生。事業セグメントは包装材関連事業と不動産賃貸事業の2つ。包装材関連事業が連結売上のほとんどを占めます。子会社は18社。中国・ベトナム・マレーシアにも製造拠点があります。本社は名古屋市、東証スタンダード上場です。(主な出典:第64期有価証券報告書・セグメント・会社公式)
📈 株価・PER・配当10年チャート
3947 ダイナパック|10年
株価(円)
1株配当(円)
PER(倍)
当月点
出典:IR BANK・Yahoo!ファイナンス
数値データを見る(表)
※2017年7月の株式併合(5株→1株)を反映した調整後の値です。株価は各年の年末値。最新の株価・指標はページ上部のスコアシートをご覧ください。出典:IR BANK・Yahoo!ファイナンス
| 年度 | 株価(円) | 1株配当(円) | PER(倍) |
|---|
| 2017/12 | 1765 | 50 | 14.02 |
| 2018/12 | 1242 | 50 | — |
| 2019/12 | 1476 | 50 | 26.11 |
| 2020/12 | 1340 | 50 | 14.20 |
| 2021/12 | 1324 | 50 | 9.40 |
| 2022/12 | 1245 | 50 | 7.67 |
| 2023/12 | 1492 | 60 | 9.23 |
| 2024/12 | 1807 | 70 | 6.03 |
| 2025/12 | 2312 | 80 | 7.22 |
※配当金・株価は、2017年7月の株式併合(5株→1株)を反映した、現在の株式数ベースに調整して表示しています。
配当の棒グラフ、2023年あたりからじわじわ伸びてるね。でも株価のほうは2018年とか2022年にガクッと下がってる年もある。これって、何があったの?
お、よく見てるね。配当は長いあいだ横ばいが続いて、2023年からようやく増やしはじめたんだ。
株価のほうは、2018年に本業が一時赤字になったり、原材料やエネルギーのコスト高で利益が伸び悩んだ年があって、そのたびに市場が嫌気して売られたんだよ。
📊 配当性向・配当利回り 10年推移
3947 ダイナパック|10年
配当性向(%)
配当利回り(%)
出典:IR BANK・決算資料
数値データを見る(表)
※2017年7月の株式併合(5株→1株)を反映した調整後の値です。出典:IR BANK・決算資料
| 年度 | 配当利回り(%) | 配当性向(%) |
|---|
| 2017/12 | 2.83 | 39.7 |
| 2018/12 | 4.03 | — |
| 2019/12 | 3.39 | 83.0 |
| 2020/12 | 3.73 | 53.0 |
| 2021/12 | 3.78 | 35.5 |
| 2022/12 | 4.02 | 30.8 |
| 2023/12 | 4.02 | 37.1 |
| 2024/12 | 3.87 | 23.4 |
| 2025/12 | 3.46 | 25.0 |
📊 EPS・営業利益率・ROE 10年推移
3947 ダイナパック|10年
EPS(円)
営業利益率(%)
ROE(%)
出典:IR BANK・決算資料
数値データを見る(表)
※2017年7月の株式併合(5株→1株)を反映した調整後の値です。出典:IR BANK・決算資料
| 年度 | EPS(円) | 営業利益率(%) | ROE(%) |
|---|
| 2017/12 | 125.91 | 0.61 | 2.82 |
| 2018/12 | -86.77 | -0.89 | — |
| 2019/12 | 56.52 | 0.64 | 1.57 |
| 2020/12 | 94.35 | 1.39 | 2.39 |
| 2021/12 | 140.80 | 2.16 | 3.57 |
| 2022/12 | 162.36 | 2.38 | 3.97 |
| 2023/12 | 161.65 | 3.33 | 3.75 |
| 2024/12 | 299.72 | 2.74 | 6.50 |
| 2025/12 | 320.18 | 4.30 | 6.78 |
📊 BPS・自己資本比率 10年推移
3947 ダイナパック|10年
BPS(円)
自己資本比率(%)
出典:IR BANK・決算資料
数値データを見る(表)
※2017年7月の株式併合(5株→1株)を反映した調整後の値です。出典:IR BANK・決算資料
| 年度 | BPS(円) | 自己資本比率(%) |
|---|
| 2017/12 | 4470.84 | 61.9 |
| 2018/12 | 3717.40 | 57.3 |
| 2019/12 | 3606.80 | 57.0 |
| 2020/12 | 3956.06 | 58.6 |
| 2021/12 | 3945.39 | 59.1 |
| 2022/12 | 4087.61 | 59.6 |
| 2023/12 | 4307.19 | 58.6 |
| 2024/12 | 4607.79 | 59.7 |
| 2025/12 | 4720.69 | 55.2 |
自己資本比率、ずっと60%くらいで安定してたのに、少し下がってるね。会社の貯金使いすぎっちゃってるとか?
いい着眼点だね。下がったのは、ベトナムの会社を買収するためにお金を借りたからなんだ。悪い低下じゃないんだ。
それでも自己資本比率はまだ50%台の半ば。財務の安全性としては、十分に高い水準だね。ただ、手元の現金より借入のほうが少し多い点は、頭に入れておいてね!
借金が増えてるのに前向きに見るのかぁ・・・。なんだか、ちょっとドキドキする。
その感覚は大事にしていいよ。これは、『良い借金』なんだ!
この借入は将来の成長に向けた投資へ回っていて、本業で稼ぐお金――営業キャッシュフローも毎年きちんとプラス。利益剰余金もコツコツ積み上がっているんだ。
📋 財務指標 分析一覧
| 指標 |
評価 |
| 売上高 |
直近10年で500億円規模から600億円台へと拡大し、2025年12月期は包装材需要の回復や買収効果で過去最高を更新した。2026年12月期は会社予想750億円と増収を見込む(2026年8月7日に730億円から上方修正)。 |
| 営業利益 |
長期で水準を切り上げ、直近期は価格転嫁や需要回復で大きく改善した。2026年12月期は会社予想で増益を見込む。 |
| 営業利益率 |
おおむね1〜4%台と高くはないが、近年は価格転嫁や包装材需要を背景に改善傾向にある。 |
| 経常利益 |
営業外収益を含み、おおむね営業利益を上回る期が多い。 |
| 純利益 |
直近2期は政策保有株式の売却益などの特別利益も加わり高水準。2026年12月期は当初、特別利益の剥落で減益の見込みだったが、2026年8月7日の上方修正で前期を上回る見込みへ変わった。 |
| EPS(1株利益) |
株式併合を調整した一貫したベースで、長期に上昇してきた。2026年12月期の会社予想は約349円(2026年8月7日の上方修正後・前期比では増益)。 |
| ROE |
過去10年はおおむね2〜7%台。自己資本が厚いぶん突出して高くはないが、近年は収益改善で水準を切り上げている。 |
| ROA |
総資産利益率はおおむね1〜4%台で推移している。 |
| 自己資本比率 |
長く60%前後で安定してきたが、近年はM&Aに伴う借入で50%台半ばへ低下した。なお健全な水準は保っている。 |
| 有利子負債 |
ベトナムでのM&A資金などで近年は増加し、手元現金を上回る水準にある。差し引きでは借入が上回り、実質無借金とは言えない。 |
| 利益剰余金 |
内部留保を着実に積み上げ、還元と成長投資の余力を確保している。 |
| BPS(1株純資産) |
1株当たり純資産はおおむね右肩上がり。PBRは1倍を大きく下回る水準で評価されている。 |
| 営業CF |
毎期プラスを確保しており、本業のキャッシュ創出力は安定している。 |
| 投資CF・財務CF |
近年はM&Aや設備投資で投資の支出が拡大し、その資金を借入で賄っている。 |
| 現金等 |
手元資金はおおむね積み上がる傾向にある。 |
| 配当推移(10年) |
株式併合を調整した普通配当ベースで、2009年12月期の減配を最後に、その後は一度も減らしていない(記念・特別配当はなく、すべて普通配当)。横ばいの年が続いたのち、2023年から増配に転じた。長い据え置きを経て2023年12月期から増配基調に入り、2026年12月期の会社予想を含めると4期連続の増配となる(実績のみなら3期連続)。ただし2020〜2022年12月期は3期続けて据え置いており、長期の「連続増配銘柄」ではない。2026年12月期は会社予想90円で、2026年8月7日に80円から増額された。 |
| 配当性向 |
おおむね2〜4割で推移し、直近は2割台。増配の余地を残している。 |
| PER推移(10年) |
期末ベースでおおむね6〜14倍。足元の予想PERはレンジ下方にある。 |
| PBR推移(10年) |
期末ベースでおおむね0.3〜0.5倍。一貫して1倍を大きく下回って評価されている。 |
| 配当利回り推移 |
期末ベースでおおむね3〜4%程度。増配と株価の調整で、足元は高めの水準にある(2026年6月時点)。 |
リーマンショック後 の配当推移 |
リーマンショック後の2009年12月期に減配した実績がある。ただしその後は普通配当ベースで、2009年以降は2025年12月期まで一度も減配していない。2018年12月期に営業赤字・最終赤字となった局面でも配当を維持した。出典:有価証券報告書 |
| 株主還元方針 |
中期経営計画では、政策保有株式の縮減なども原資に、成長投資と株主還元の両立を掲げている。配当性向には増配の余地を残す。 |
| 事業・セグメント |
段ボールを中心とした包装材関連事業が売上のほぼすべてを占め、不動産賃貸事業を併営。包装材は段ボールが主力で、印刷紙器・軟包装材も手がける。 |
| 特色・海外 |
食品向けと工業製品向けの段ボールを主柱とする業界中堅メーカー。筆頭株主はカゴメ。売上は国内が中心だが、ベトナムなど東南アジアにも展開している。 |
▼ くわしくデータを見る
出典:IR BANK・Yahoo!ファイナンス・株探・会社四季報・決算資料
純資産から見たら、PBRがずーっと1倍を大きく下回ってるんだね。それだけ安いってことなら、かなりお買い得に見えるよ!
資産の価値からすれば、たしかに安いね。PBR1倍割れが何年も続いている。PERも控えめで配当利回りも高め。割安な株を探している人には、ひっかかりやすいタイプの銘柄だよ。
でもさ、そこまで安くて配当利回りも高いなら、とっくに買われて株価が戻っててもよさそうなのに…どうして、ずっと放っておかれてるんだろう?
ダイナパックは時価総額の小さい超小型株で、大きな資金を動かす機関投資家にとっては売り買いしづらい。だから割安なまま、手をつけられずに残りやすいんだ。
安さのウラにこういう事情があると、いつまでも見直されない「バリュートラップ」にはまってしまうこともある。業績と配当がこの先も続くのか、そこを見極めていこう!
🏆 ダイナパック(3947)総合評価
業績・財務・キャッシュフロー
売上高はこの10年で500億円規模から600億円台へ拡大しました。2026年12月期の会社予想は750億円で、さらに増収を見込んでいます(2026年8月7日に730億円から上方修正されました)。
利益は、はっきりした変化があります。営業利益率は10年前には1%に届かず、2018年12月期にはマイナスに沈みました。そこから改善が見られ、直近の2025年12月期は4%台まで上がってきています。1株あたりの利益(EPS)も、2018年12月期の赤字から直近期の320円台まで伸びました。ROEも2%前後から6%台へ上がってきています。薄利業界のなかで利益率を数年かけて押し上げてきた点はプラス評価です。
財務は、自己資本比率が長く50%台後半で安定してきましたが、ベトナムでの企業買収に伴う借入で50%台半ばへ下がりました。もっとも、自己資本の水準そのものは厚く、営業キャッシュフローも毎期プラスを確保しています。1株あたり純資産(BPS)は、2018年から2019年にかけていったん落ち込んだあと積み上がり、直近は10年のなかで最も高い水準です。
割安性・投資タイミング
期末PERは、過去10年でおおむね6〜14倍。PBRは、10年を通しておおむね0.3〜0.5倍で、1倍を超えた期は一度もありません。純資産の半分以下という評価が、業績が持ち直したあとも続いてきたことになり、今後はPBR1倍割れの改善が課題と見ています。
■ 包装資材3社との比較
| 銘柄 |
PER(予) |
PBR(実) |
配当利回り(予) |
営業利益率 |
基準日 |
| ダイナパック(3947) |
7.08倍 |
0.49倍 |
3.65% |
4.30% |
2026/08/28 |
| 中本パックス(7811) |
7.93倍 |
0.82倍 |
3.78% |
5.97% |
2026/08/28 |
| フジシールインターナショナル(7864) |
11.59倍 |
1.08倍 |
2.62% |
9.40% |
2026/08/28 |
※包装資材を手がける会社のごく一部との比較です。
配当・株主還元
配当は、リーマンショック後の2009年12月期に減配した実績があります。ただしその期を最後に、株式併合の調整後ベースで年間配当が前の期を下回った期はありません。毎期増やしてきたわけでもなく、40円が長く続いたのち2017年12月期に50円へ上がり、その50円が2022年12月期まで6期続きました。そこから2023年12月期以降に60円・70円・80円と段を上げ、2026年12月期は会社予想で90円まで引き上げられました。
注意点・リスク
主なリスクの1つとして、販売数量と販売価格の変動です。包装資材が受注生産であることを前提に、顧客の動向や景気、消費者の嗜好、天候による生産高の変動が業績に影響すること、そして包装資材関連製品の価格が市況により変化するため、業界の再編などの動向が業績に影響しうることを挙げています。
次に原材料の問題。段ボール原紙の価格は市況により変化するため、売る側でも買う側でも市況に挟まれる事業です。
結果、段ボールという事業は景気の波と切り離せません。利益率を押し上げてきた事実と、その利益が景気に振られやすい事実は今後も注視すべき点です。
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ダイナパック(3947)のよくある質問
Q. ダイナパックはどんな事業をしている会社ですか?
A. 食品や工業製品を運ぶための箱やフィルムをつくる会社です。売上のほとんどは段ボールを中心とした包装材関連事業で、そこに不動産賃貸をわずかに併営しています。名古屋に本社があり、市場は東証スタンダード、決算期は12月です。
Q. ダイナパックに株主優待はありますか?
A. 株主優待はありません(2026年7月時点)。受け取れるのは配当だけです。毎期こまかく増える形ではないので、いくら出しているかより、業績が沈んだ期にも配当を下げなかったかどうかを見ておきたい銘柄です。
Q. ダイナパックの配当はどうなっていますか?
A. リーマンショック後の2009年12月期に減配した実績があり、その期を最後に、株式併合の調整後ベースで前の期を下回った期はありません。40円が長く続き、2017年12月期に50円、2023年12月期以降は60円・70円・80円と段を上げ、2026年12月期は会社予想で90円です。
Q. ダイナパックの最大のリスクは何ですか?
A. 有報は最大のリスクを特定していません。先頭に置かれているのは販売数量と価格の変動で、包装資材が受注生産のため顧客の生産量や天候に左右される点を挙げています。ほかに段ボール原紙の市況、海外事業と為替、保有有価証券の値動き、中部地区の地震が並びます。
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💬 【TJの視点】
TJ(運営者・個人投資家)
ダイナパックは、TJが2026年6月に新規購入した銘柄です。
監視銘柄として取り上げた記事はコチラで紹介しています。
いちばんの魅力は、株価の評価と中身のギャップです。
業績はしっかり伸びて財務も悪くないのに、株価は調整が続き、PERもPBRも割安な水準に置かれています。
1株あたりの利益が数年かけて伸びてきたことを踏まえても、市場はまだ振り向いていないように見えます。業績が良いのに評価が控えめな会社を拾いにいくのが、私の投資のクセです。
もうひとつ注目しているのが、時価総額の小ささです。
超小型株で売買が少ないぶん、大きな資金を動かす投資家は手を出しにくいところがあります。それも割安が放置されやすい一因だと見ています。
裏を返せば、少額で買える個人投資家の強みがいきる場所でもあります。
もちろん、良いことばかりではありません。
段ボールは景気の波を受けやすく、過去には減配した局面もありました。割安なだけで業績が伴わなければ、株価が安いまま置き去りにされることもあります。
こうした振れも承知したうえで、私は買う判断をしました。
私は大きな成長ではなく、中長期でゆるやかに伸びてくれれば十分だと考えています。
この波を退屈と見るか、面白いと見るかで答えは変わります。私は面白いと見ましたが、みなさんはどんな銘柄に映りましたか?
⚠️ 免責事項
この記事はTJ個人の見解や実体験、決算資料等からまとめたものであり、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資に関する最終判断はご自身にてお願いいたします。本記事の情報は、2026年8月28日時点。
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