キッセイ薬品工業(4547)銘柄分析|配当金・高配当株スコアシート
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この記事はTJ個人の見解や実体験、決算資料等からまとめたものであり、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資に関する最終判断はご自身にてお願いいたします。本記事の情報は、2026年7月15日時点。
今回は、日経連続増配株指数に採用されている18年連続増配のキッセイ薬品工業(4547)を紹介するよ!医薬品メーカーで、泌尿器や腎・産婦人科の領域などに強みを持つ会社さんなんだ。
ただ、治療薬でちょっと気になる悪材料公表でストップ安(2026/05/18)になったから、各財務指標と一緒にみんなで学んでいこうよ!
東証プライム | コード 4547 | 医薬品 | 決算月:3月
キッセイ薬品工業
高配当株 銘柄分析スコアシート | 2026年3月期(2026年5月公表)
現在株価(2026/07/15)
4,170円前日比+35 (↑0.85%)
時価総額 約1,940億円
※データ取得日:2026/07/15
📈 株価・PER・配当10年チャート
数値データを見る(表)
※株価は各年度末時点の値です。最新の株価・指標はページ上部のスコアシートをご覧ください。出典:IR BANK・Yahoo!ファイナンス
| 年度 | 株価(円) | 1株配当(円) | PER(倍) |
|---|---|---|---|
| 2017/03 | 2918 | 46 | 18.38 |
| 2018/03 | 2875 | 48 | 15.27 |
| 2019/03 | 2898 | 50 | 24.70 |
| 2020/03 | 2781 | 52 | 46.12 |
| 2021/03 | 2450 | 54 | 21.63 |
| 2022/03 | 2555 | 56 | 9.12 |
| 2023/03 | 2641 | 80 | 11.57 |
| 2024/03 | 3535 | 82 | 14.34 |
| 2025/03 | 3845 | 100 | 14.02 |
| 2026/03 | 4650 | 160 | 14.03 |

キッセイ薬品の10年チャート、1株配当(青い棒)は近年ぐっと増えているね。でもPER(オレンジの点線)は年によって10倍くらいから40倍超までものすごく上下しているなあ。なんでこんなに動くの?

いい質問だね。PERは「株価÷1株利益」で計算するから、利益が大きく動くとPERも大きく動くんだ。キッセイ薬品は本業である医薬品事業の利益に波があって、利益が小さい年はPERが高く見えるんだよ。1株配当のほうは10年で約3.5倍に増えていて、累進配当を掲げる高配当株として配当の安定感が魅力なんだ。
📊 配当性向・配当利回り 10年推移
数値データを見る(表)
※年次の確定値のみを掲載しています。出典:IR BANK・決算資料
| 年度 | 配当利回り(%) | 配当性向(%) |
|---|---|---|
| 2017/03 | 1.58 | 29.0 |
| 2018/03 | 1.67 | 25.5 |
| 2019/03 | 1.73 | 42.6 |
| 2020/03 | 1.87 | 86.2 |
| 2021/03 | 2.20 | 47.7 |
| 2022/03 | 2.19 | 20.0 |
| 2023/03 | 3.03 | 35.0 |
| 2024/03 | 2.32 | 33.3 |
| 2025/03 | 2.60 | 36.5 |
| 2026/03 | 3.44 | 48.3 |
📊 EPS・営業利益率・ROE 10年推移
数値データを見る(表)
※年次の確定値のみを掲載しています。出典:IR BANK・決算資料
| 年度 | EPS(円) | 営業利益率(%) | ROE(%) |
|---|---|---|---|
| 2017/03 | 158.73 | 11.84 | 4.91 |
| 2018/03 | 188.24 | 13.36 | 5.15 |
| 2019/03 | 117.32 | 8.58 | 3.01 |
| 2020/03 | 60.30 | 2.94 | 1.46 |
| 2021/03 | 113.25 | 2.18 | 2.41 |
| 2022/03 | 280.19 | -2.14 | 6.42 |
| 2023/03 | 228.30 | -1.67 | 5.43 |
| 2024/03 | 246.58 | 5.31 | 5.07 |
| 2025/03 | 274.20 | 6.54 | 5.72 |
| 2026/03 | 331.53 | -3.00 | 5.99 |
📊 BPS・自己資本比率 10年推移
数値データを見る(表)
※年次の確定値のみを掲載しています。出典:IR BANK・決算資料
| 年度 | BPS(円) | 自己資本比率(%) |
|---|---|---|
| 2017/03 | 3258.75 | 84.3 |
| 2018/03 | 3761.01 | 83.3 |
| 2019/03 | 3901.46 | 85.4 |
| 2020/03 | 4119.86 | 83.0 |
| 2021/03 | 4755.71 | 81.6 |
| 2022/03 | 4366.94 | 84.6 |
| 2023/03 | 4204.63 | 87.7 |
| 2024/03 | 4977.38 | 84.3 |
| 2025/03 | 4882.67 | 85.6 |
| 2026/03 | 5552.08 | 83.7 |

EPS・営業利益率・ROEのグラフを見て驚いたよ。営業利益率が2022年や2023年、2026年にマイナス、つまり赤字になっているね。それなのにEPS(棒グラフ)はむしろ伸びている。これはどういうことなの?

とても鋭いところに気づいたね。営業利益は「本業のもうけ」で、キッセイ薬品はこの本業が赤字の年があるんだ。一方でEPS(1株利益)は、本業以外の利益:たとえば、保有する投資有価証券に関する利益なども含めた最終的なもうけから計算されるんだ。
だからこの会社は「本業は赤字でも最終利益は黒字」という年があるんだ。違和感ある数字があったら、営業利益と最終利益の両方を見て、利益の中身を確かめてみようね!

なるほど、本業のもうけと最終的なもうけは別物なんだね。じゃあ高配当株として見るときは、どちらを重視すればいいのかな?

長く配当を受け取りたいなら、できれば本業(営業利益)でしっかり稼げているかを重視したいね。本業以外の利益は年によってブレが大きいからなんだ。
キッセイ薬品の場合は、中核である医薬品事業の採算がこれから回復するかどうかが、長期で見るうえでの大きなポイントになるよ。
📋 財務指標 分析一覧
▼ くわしくデータを見る
出典:IR BANK・Yahoo!ファイナンス・有価証券報告書

ここまで見て、キッセイ薬品は財務がとても丈夫で、配当もずっと増やしてきた会社なんだなと思ったよ。

同じ印象だね、ショウくん。自己資本比率83%・ほぼ無借金で、財務はとても健全だよ。PBRが1倍割れなのも、数字の上では割安に見えるね。

気になる点もあるよ。さっきの本業が赤字の話もそうだし、配当性向は48%まで上がっているよね。本業が回復しないまま累進配当を続けたら、いつか苦しくならないのかな?

大事な指摘だね。キッセイ薬品は累進配当を方針に掲げて、手元の現金も厚いので当面の配当余力はあるけれど、本業が長く赤字のままだと、いずれ還元の負担は重くなりそうだよね。
高配当株は「配当方針」だけでなく、その配当を支える本業の利益が戻ってくるかを、毎年の決算で見続けることが大切だよ!
注意:血管炎治療薬「タブネオス」新規投与中止
2026年5月15日、キッセイ薬品は血管炎治療薬「タブネオス」について、医療機関に対し「当面の間、新たな患者への使用は控えてほしい」と要請したことを公表しました。
「タブネオス」は、キッセイ薬品工業が2022年から日本で販売している、国の指定難病である血管炎(顕微鏡的多発血管炎など)の治療薬です。
きっかけは、海外の規制当局の動きです。アメリカのFDA(食品医薬品局)は2026年3月、この薬で重い肝障害が起きた例を確認したとして注意喚起し、4月には「有効性が示されておらず、承認申請の書類に事実と異なる記載があった」として米国での承認の撤回を提案しました。欧州でも臨床試験データの信頼性が調査されています。
さらに2026年5月21日、キッセイ薬品は厚生労働省の指示により、日本の添付文書(薬の説明書)に重篤な肝機能障害(死亡に至った例の報告を含む)への警告を追記し、医療機関へ「安全性速報(ブルーレター)」を発出しました。
タブネオスの2026年3月期の売上高は約115億円で、業績への影響は「現在精査中」としています。
>> タブネオスの適正使用について詳しく見てみる(2026.05.15)
>> タブネオスの安全性確保のための注意喚起について詳しく見てみる(2026.05.21)
(出典:キッセイ薬品工業)

海外の規制当局の動きが、日本の会社のニュースや薬の扱いにつながることがあるんだね。薬の安全性の情報が、こういう形で発表されるんだと勉強になったよ。

そうだね。製薬会社にとって、主力の薬の安全性に関する問題は業績を左右することがあるんだ。キッセイ薬品は「業績への影響は精査中」としているから、こういうときは慌てず、続報の開示を落ち着いて確認することが大切だよ!
🏆 キッセイ薬品工業(4547)総合評価
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💬 【TJの視点】
キッセイ薬品工業は、私が気になって見ている割安・高配当株のひとつです。
現金をたっぷり抱えて借金がほとんどない、とても健全な財務が魅力。
しかも株価は純資産を下回るほど安く、配当は累進配当を掲げていて、リーマンショックのような厳しい局面でも増やしてきた——この株主還元へのぶれない姿勢に、私は強く惹かれます。
ただ、不安材料もあります。
本業の薬の事業は赤字の年もありました。
会社の「本来の稼ぐ力」が安定していない点は、しっかり見ておきたいところです。
新しい薬の成否や薬の値段の改定に業績が振られやすいのも、薬品メーカーならではのリスクです。
割安さと配当方針は高く評価しつつも、本業の採算が立て直されていくかを確かめながら、慎重に見守りたいと思っています。
あくまで私の一見解なので、最終的な投資判断はご自身の責任でお願いします。



⚠️ 免責事項
この記事はTJ個人の見解や実体験、決算資料等からまとめたものであり、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資に関する最終判断はご自身にてお願いいたします。本記事の情報は、2026年7月15日時点。
