⚠️ 免責事項
この記事はTJ個人の見解や実体験、決算資料等からまとめたものであり、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資に関する最終判断はご自身にてお願いいたします。本記事の情報は、2026年8月28日時点。
今回は、アジア航測(9233)を紹介するよ!航空測量を主軸とする会社で、14年間減配していないんだ!
ただ、この会社にはハッキリした弱点もあって、それが国の影響による減配リスクなんだ。良いところも弱いところも、両方一緒に見ていこう!
東証スタンダード | コード 9233 | 空運業 | 決算月:9月
アジア航測
高配当株 銘柄分析スコアシート | 2025年9月期(2025年11月公表)
現在株価(2026/08/28)
1,163円前日比+8 (↑0.69%)
時価総額 約216億円
配当利回り(予)
3.78%
44.00円(2026年9月期 会社予想)
PER(予)
12.75倍
過去レンジ 2.92〜213倍(2010年以降)
PBR(実)
0.96倍
過去レンジ 0.51〜3.11倍(2010年以降)
配当性向(予)
48.2%
2026年9月期 会社予想 (当ブログ算出)
※データ取得日:2026/08/28
アジア航測(9233)はどんな会社?【事業内容】
アジア航測は航空測量の大手。設立は1949年12月。航空機から地表計測し、地図やハザードマップ、インフラ点検資料を制作。地理情報システムとコンサルが柱。顧客は官公庁が大半を占めます(出典:Yahoo!ファイナンス)。
売上の内訳は2つ。道路や橋、上下水道といったインフラの維持管理を担う社会インフラマネジメント事業が約6割、国土保全コンサルタント事業が約3割です。東証スタンダードに上場。東証の業種分類では「空運業」。決算月は9月。
📈 株価・PER・配当10年チャート
9233 アジア航測|10年
株価(円)
1株配当(円)
PER(倍)
当月点
出典:IR BANK・Yahoo!ファイナンス
数値データを見る(表)
| 年度 | 株価(円) | 1株配当(円) | PER(倍) |
|---|
| 2016/09 | 443 | 7 | 11.80 |
| 2017/09 | 887 | 10 | 13.67 |
| 2018/09 | 683 | 10 | 18.64 |
| 2019/09 | 581 | 12 | 9.67 |
| 2020/09 | 1,046 | 24 | 10.72 |
| 2021/09 | 934 | 25 | 9.75 |
| 2022/09 | 760 | 28 | 7.96 |
| 2023/09 | 898 | 31 | 8.79 |
| 2024/09 | 1,171 | 44 | 11.18 |
| 2025/09 | 1,175 | 44 | 11.86 |
※アジア航測は9月決算です。株価は各年度末(9月末)時点の終値、PERは年度末株価÷その期のEPSで当ブログが算出した参考値です。1株配当は記念配当・特別配当を含む総額ベースで、2020年9月期は特別配当10円、2024年9月期は創立70周年の記念配当7円をそれぞれ含みます。チャート右端の当月点(2026/08)は、株価が2026年8月時点の値、1株配当とPERが2026年9月期の会社予想に基づく値です。表は年次の確定値のみを掲載しています。最新の株価・指標はページ上部のスコアシートをご覧ください。出典:IR BANK・Yahoo!ファイナンス
理由はハッキリしているよ。稼ぐ力が一段上がって、還元姿勢も変わったんだ。
ただし、株価は伸びたり沈んだりを繰り返している。そのデコボコは、このあとの数字で追いかけよう!
📊 配当性向・配当利回り 10年推移
9233 アジア航測|10年
配当性向(%)
配当利回り(%)
出典:IR BANK・決算資料
数値データを見る(表)
| 年度 | 配当性向(%) | 配当利回り(%) |
|---|
| 2016/09 | 18.6 | 1.58 |
| 2017/09 | 15.4 | 1.13 |
| 2018/09 | 27.3 | 1.46 |
| 2019/09 | 20.0 | 2.07 |
| 2020/09 | 24.6 | 2.29 |
| 2021/09 | 26.1 | 2.68 |
| 2022/09 | 29.3 | 3.68 |
| 2023/09 | 30.3 | 3.45 |
| 2024/09 | 42.0 | 3.76 |
| 2025/09 | 44.4 | 3.74 |
※配当性向はIR BANK掲載の実績値、配当利回りは各年度末(9月末)の株価と1株配当から当ブログが算出した参考値です。いずれも記念配当・特別配当を含む総額ベース。年次の確定値のみを掲載しています。出典:IR BANK・Yahoo!ファイナンス
📊 EPS・営業利益率・ROE 10年推移
9233 アジア航測|10年
EPS(円)
営業利益率(%)
ROE(%)
出典:IR BANK・決算資料
数値データを見る(表)
| 年度 | EPS(円) | 営業利益率(%) | ROE(%) |
|---|
| 2016/09 | 37.55 | 5.13 | 6.80 |
| 2017/09 | 64.91 | 5.62 | 10.38 |
| 2018/09 | 36.65 | 3.85 | 5.53 |
| 2019/09 | 60.08 | 4.73 | 7.79 |
| 2020/09 | 97.58 | 6.89 | 11.34 |
| 2021/09 | 95.82 | 7.19 | 10.12 |
| 2022/09 | 95.52 | 7.32 | 9.50 |
| 2023/09 | 102.18 | 7.36 | 9.34 |
| 2024/09 | 104.73 | 7.08 | 9.08 |
| 2025/09 | 99.09 | 6.87 | 8.21 |
※いずれもIR BANK掲載の実績値です。年次の確定値のみを掲載しています。出典:IR BANK・Yahoo!ファイナンス
📊 BPS・自己資本比率 10年推移
9233 アジア航測|10年
BPS(円)
自己資本比率(%)
出典:IR BANK・決算資料
数値データを見る(表)
| 年度 | BPS(円) | 自己資本比率(%) |
|---|
| 2016/09 | 552.37 | 49.5 |
| 2017/09 | 625.19 | 51.3 |
| 2018/09 | 663.14 | 52.3 |
| 2019/09 | 771.37 | 56.2 |
| 2020/09 | 860.60 | 55.3 |
| 2021/09 | 946.77 | 59.1 |
| 2022/09 | 1,005.66 | 57.7 |
| 2023/09 | 1,093.81 | 58.7 |
| 2024/09 | 1,153.64 | 57.5 |
| 2025/09 | 1,206.99 | 55.4 |
※BPSはIR BANK掲載の1株純資産で、スコアシートのPBR算出に用いるBPS(Yahoo!ファイナンス掲載値)とは定義が異なる場合があります。年次の確定値のみを掲載しています。出典:IR BANK・決算資料
配当金を出す割合が、年々上がってきているね。このまま増配が続けられそう?
結論、会社は中期経営計画で株主還元目標を掲げていて、実際はその目標を上回っているんだ。
でも、利益が減っても配当金を据え置けば、その割合はさらに上がる。そこは見ておく必要があるよ。
自己資本比率は、概ね良好な推移をたどってるよ。
このあとの財務指標で、伸びた数字と鈍った数字を並べて見ていこう!
📋 財務指標 分析一覧
| 指標 |
評価 |
| 売上高 |
10年で1.7倍。約236億円だった規模が約416億円(2025年9月期)まで育った。途中で落ち込んだ年がほとんどなく、増収傾向。 |
| 営業利益 |
10年前の約12億円が、2025年9月期には約28.6億円。ただし2026年9月期の会社予想は8期ぶりの営業減益予想となる。 |
| 経常利益 |
直近実績は約30.2億円(2025年9月期)で、10年前の約12.6億円から2.4倍。会社予想は2026年9月期で約26.7億円。 |
| EPS |
37.55円(2016年9月期)から99.09円(2025年9月期)へ。とくに2020年9月期に97.58円まで跳ね、以後は100円前後で定着した。 |
| ROE |
私が目安にしている8%は上回っているが、直近は8.21%(2025年9月期)まで下がってきた。11%台だった2020年9月期から5期連続の低下で。 |
| ROA |
私の目安である5%に対し、直近実績は4.55%(2025年9月期)とわずかに届かない。直近10年のピークは2020年9月期の6.27%。 |
| 営業利益率 |
10年前の5.13%から6.87%(2025年9月期)へ水準は上がった。ただし7%台に乗せた2021〜2024年9月期からは一歩後退している。 |
| 売上原価率 |
直近10年は72%台〜76%台のあいだを動き、2025年9月期は72.58%。長い目で見れば原価率は下がってきた。販管費率のほうは18%台〜20%台で、足元は20.55%とやや膨らんでいる。 |
| 自己資本比率 |
2025年9月期は55.4%。概ね良好な財政状態。10年前は49.5%だったので長期では改善傾向にある。 |
| 利益剰余金 |
10年で約2.8倍に膨らみ、直近は約156億円。この間、一度も取り崩していない。稼ぎを社内に残す姿勢が数字に出ている。 |
| 有利子負債比率 |
水準そのものは17.48%(2025年9月期)と低い。ただし2023年9月期の1.36%から2年で急増している点は見ておきたい。金額でも約2.7億円から約38.4億円へ増えた。 |
| BPS |
1株あたりの純資産は10年で約2.2倍に増えている。増え方に途切れがなく、資産の厚みは着実に増している。 |
| 営業CF |
赤字はほとんどない。確認できる2007年9月期以降でマイナスは2011年9月期だけ。ただし年ごとの振れがとても大きい。約49億円あった2023年9月期に対し、直近2期は5億〜7億円台にとどまった。 |
| 投資CF |
支出が続く年ばかりで、規模は年10億円台から直近の約32億円へ拡大した。設備投資額も2025年9月期で約17.5億円と、以前の水準を大きく上回る。 |
| 財務CF |
長らくマイナスで、2024年9月期・2025年9月期はプラスに転じている。借入で資金を入れた年だったことを示している。 |
| 現金等 |
2025年9月期末は約46.5億円。約81億円あった2023年9月期末から2期連続で目減りした。稼ぎが細った時期と投資の拡大が重なっている。 |
| 配当推移(10年) |
直近10年で6倍を超える増配実績。ただし2020年9月期の24円には特別配当10円、2024年9月期の44円には創立70周年の記念配当7円がそれぞれ含まれる。 |
| 配当性向 |
直近は44.4%。10年前の18.6%から、ほぼ一貫して切り上がってきた。 |
| PER推移(10年) |
おおむね7倍台〜18倍台に散らばる。2010年以降の年間高安ベースでは2.92〜213.97倍と幅が極端に広いが、これは赤字前後でEPSが極端に小さくなった年を含むため。 |
| PBR推移(10年) |
2010年以降のレンジは0.51〜3.11倍。年度末で見ると1倍を超えた年と割り込む年が入れ替わっている。 |
| 配当利回り推移 |
年度末の株価で計算すると、1%台から3%台後半へ長期で切り上がってきた。 |
リーマンショック後 の配当推移 |
2008年9月期・2009年9月期は2期連続の最終赤字で、配当も5円→3円→2.5円と2年続けて減った。2010年9月期に黒字転換して5円へ戻したものの、2011年9月期に再び3円へ減配している。 |
| 非減配の期間 |
直近の減配は2011年9月期。その翌期にあたる2012年9月期から2025年9月期まで14期連続で減配がない。2026年9月期は会社予想で横ばいの44円。 |
| 株主還元方針 |
中期経営計画2026で「配当性向35%以上」を目標に掲げ、有価証券報告書にも同じ方針が記載されている。実績の配当性向は2024年9月期42.0%・2025年9月期44.4%と、目標を上回って推移している。 |
| セグメント |
社会インフラマネジメント事業が約6割、国土保全コンサルタント事業が約3割。顧客は官公庁が過半を占め、有価証券報告書も国や地方公共団体への依存を筆頭のリスクに挙げている。 |
▼ くわしくデータを見る
出典:IR BANK・Yahoo!ファイナンス・アジア航測 IR情報・決算短信・有価証券報告書・中期経営計画
地図やハザードマップって、なくならない仕事だよね。ずっと安心なんじゃない?
仕事の必要性はそのとおり。ただ、アジア航測のお客さんは国や自治体が大半を占めているなんだ。
つまり、国の予算の組み方しだいで、受注が減ることもある。会社自身も、それを一番目のリスクとして挙げているよ。
実は、もう起きているんだ。今期(26年9月期)、その心配に近いことが数字に出たよ。
会社は26年7月に見通しを下げた。それでも配当金は据え置くと発表しているよ。ここは要警戒だね。
🏆 アジア航測(9233)総合評価
業績・財務・キャッシュフロー
売上は10年で1.7倍。利益はそれを上回るペースで増えました。EPSは2020年9月期に一段跳ね上がり、以後は100円前後の水準に定着しています。ただし2026年9月期の会社予想は減益です。
自己資本比率は10年前の49.5%から55.4%へ増やしている。利益剰余金はこの10年で一度も取り崩していません。守りの土台は厚い会社です。
キャッシュフローは年ごとの振れがとても大きい点が特徴です。営業キャッシュフローは約49億円だった2023年9月期から、直近2期は5億〜7億円台にとどまりました。営業CFの赤字はさかのぼれる範囲で2011年9月期の1期だけですが、「毎年安定して現金が入る商売」とは言えません。
割安性・投資タイミング
PERは10年で7~18倍台まで振れ幅が大きい状態です。PBRも2010年以降0.51〜3.11倍と幅があります。評価のブレが大きいのが、この銘柄の実際の姿です。株価の妥当性を判断するには多少難しく投資タイミングに慎重さが求められます。
■ 同業の建設コンサルタントとの比較
| 銘柄 |
PER(予) |
PBR(実) |
配当利回り(予) |
営業利益率 |
基準日 |
| アジア航測(9233) |
12.75倍 |
0.96倍 |
3.78% |
6.87% |
2026/08/28 |
| 建設技術研究所(9621) |
12.61倍 |
1.30倍 |
3.41% |
9.04% |
2026/08/24 |
| 人・夢・技術グループ(9248) |
12.51倍 |
0.70倍 |
3.46% |
5.83% |
2026/08/24 |
※官公庁向けの建設コンサルタント各社のごく一部との比較です。
配当・株主還元
配当は10年で7円から44円へ、6倍を超える増え方をしました。直近の減配は2011年9月期で、その翌期にあたる2012年9月期から2025年9月期まで14期連続で非減配。なお、2020年9月期には特別配当10円、2024年9月期には創立70周年の記念配当7円が含まれています。
配当の還元姿勢は、中期経営計画2026で「配当性向35%以上」を目標に掲げています。
2026年9月期は注目が必要です。会社は2026年7月に業績予想を下方修正しましたが、配当予想44円は「変更なし」の据え置きを明言しています。
国からの発注が今後も影響するなら、減配リスクも大きくなるため警戒が必要です。
注意点・リスク
官公庁への依存は、会社自身がリスクの筆頭に挙げています。
国の予算編成の転換や財政状態の悪化、受注減少が経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があり、今後アジア航測は民間企業からの受注確保が大きな課題と言えます。
減配リスクがもう一つ。アジア航測は金融機関8社と、あらかじめ決めた枠内でいつでも借りられる契約(コミットメントライン)を締結しています。この契約には、一定の純資産を保つことを約束する条件が付いており、これにより剰余金の配当が制限されます。
すぐに減配するという話ではありませんが、今後業績が大きく崩れた場合は減配もありうるということを知っておくべきです。
▼ つづきを読む
アジア航測(9233)のよくある質問
Q. アジア航測の配当はどうなっていますか?
A. 直近10年で配当は6倍を超えました。直近の減配は2011年9月期で、その翌期以降、14期連続で減配していません。
Q. 2026年9月期が減益予想なのはなぜですか?
A. 会社は2026年7月10日に通期業績予想を下方修正しました。理由は、公共事業に関わる今年度予算成立の遅れ等で、これに人件費や諸物価の高騰が重なっています。
Q. アジア航測に株主優待はありますか?
A. 2026年8月24日時点で、株主優待制度は実施されていません。株主還元は配当が中心です。
Q. 航空測量の会社なのに、なぜ業種が「空運業」なのですか?
A. 東証の業種分類では「空運業」に分類されています。測量のために自社で航空機を運航しているためです。事業の中身は地図やハザードマップの作成、インフラの点検・診断、GIS(地理情報システム)を使った情報サービスとコンサルティングで、航空会社のような旅客・貨物輸送を主業としているわけではありません。
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💬 【TJの視点】
TJ(運営者・個人投資家)
アジア航測は好材料が揃っていますが、減配リスクが大きすぎるというのが本音です。
魅力は、業績も配当も長く伸びている。PERとPBRのどちらで見ても概ね割安圏。私好みの条件がそろっています。
地図をつくり、災害に備える。この仕事が世の中から消えることは、まず考えにくいと思っています。
ただ、気がかりなのは主要顧客が官公庁であることです。
なぜなら、国が予算編成の方針を変えたり、アジア航測への発注数を減らせば、減収・減益・減配に転落してしまう可能性もあるからです。
実際、今期2026年9月期の業績も国の影響で下方修正しています。それでも配当を据え置くと決めた点は、私は評価しています。
では、TJはこの株をどう見ていくのか。
確かめたいのは2つ。国の予算遅れが一時的なもので終わるのか?アジア航測の受注獲得数は維持もしくは増えるのか?です。
この2つの答えが出るまでは、購入を控えるつもりです。
同じ事実を、一時的なものと読むか危うさと読むか。魅力とリスク、アナタはどう評価しましたか?
執筆:TJ(個人投資家・プロフィール/記事の品質管理について)
⚠️ 免責事項
この記事はTJ個人の見解や実体験、決算資料等からまとめたものであり、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資に関する最終判断はご自身にてお願いいたします。本記事の情報は、2026年8月28日時点。
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