⚠️ 免責事項
この記事はTJ個人の見解や実体験、決算資料等からまとめたものであり、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資に関する最終判断はご自身にてお願いいたします。本記事の情報は、2026年8月28日時点。
今回は、高配当株投資家に人気の三菱HCキャピタル(8593)を取り上げるよ!三菱UFJリースと日立キャピタルが統合した総合リース大手で、なんといっても20年超えの連続増配で知られる、高配当株の代表選手なんだ。
高配当株×連続増配の実力と、割安性・リスクも一緒に見ていこうよ!
東証プライム | コード 8593 | その他金融業 | 決算月:3月
三菱HCキャピタル
高配当株 銘柄分析スコアシート | 2026年3月期(2026年5月公表)
現在株価(2026/08/28)
1,402.5円前日比+10 (↑0.72%)
時価総額 約2.06兆円
配当利回り(予)
3.64%
51円(2027年3月期予想)
PER(予)
12.58倍
過去レンジ 6.7~12.4倍
PBR(実)
1.00倍
過去レンジ 0.61~1.01倍
配当性向(予)
45.7%
2027年3月期 会社予想
(当ブログ算出)
営業利益率(前期)
10.85%
2026年3月期
自己資本比率
15.2%
リース業として一般的(2026/3期)
※データ取得日:2026/08/28
三菱HCキャピタル(8593)はどんな会社?【事業内容】
三菱HCキャピタルは、三菱UFJリースと日立キャピタルが2021年4月に統合して生まれた総合リースの大手です。長い間連続増配を続けている銘柄として認知度があります。事業セグメントは、「カスタマーソリューション」「海外カスタマー」「環境エネルギー」「航空」「ロジスティクス」「不動産」「モビリティ」の7つ(2027年3月期からは6つに再編)。航空機やそのエンジン、海上コンテナ、鉄道貨車といった「モノ」を自ら持って貸す事業にも広げています。セクターはその他金融業。決算月は3月。
📈 株価・PER・配当10年チャート
8593 三菱HCキャピタル|10年
株価(円)
1株配当(円)
PER(倍)
当月点
出典:IR BANK・Yahoo!ファイナンス
数値データを見る(表)
※株式分割を反映した調整後ベースの値です。株価は各年度末時点の値です。最新の株価・指標はページ上部のスコアシートをご覧ください。出典:IR BANK・Yahoo!ファイナンス
| 年度 | 株価(円) | 1株配当(円) | PER(倍) |
|---|
| 2017/03 | 555 | 13 | 9.29 |
| 2018/03 | 624 | 18 | 8.72 |
| 2019/03 | 564 | 23.5 | 7.30 |
| 2020/03 | 532 | 25 | 6.70 |
| 2021/03 | 668 | 25.5 | 10.76 |
| 2022/03 | 570 | 28 | 8.23 |
| 2023/03 | 684 | 33 | 8.45 |
| 2024/03 | 1070 | 37 | 12.40 |
| 2025/03 | 1008 | 40 | 10.70 |
| 2026/03 | 1401 | 46 | 12.40 |
配当の棒グラフ、毎年きれいに伸びてる!株価も配当に連動するように上がってるね!
そう、ここが三菱HCキャピタルの最大の魅力なんだ。配当はもう20年以上ずっと右肩上がりで、いまや27期連続増配。会社予想どおりなら来期で28期連続増配になるんだよ。
長く増配を続けている銘柄は日本でも数えるほどで、高配当株投資家からとても人気があるんだ。
📊 配当性向・配当利回り 10年推移
8593 三菱HCキャピタル|10年
配当性向(%)
配当利回り(%)
出典:IR BANK・決算資料
数値データを見る(表)
※株式分割を反映した調整後ベースの値です。年次の確定値のみを掲載しています。出典:IR BANK・決算資料
| 年度 | 配当利回り(%) | 配当性向(%) |
|---|
| 2017/03 | 2.34 | 21.8 |
| 2018/03 | 2.88 | 25.2 |
| 2019/03 | 4.17 | 30.4 |
| 2020/03 | 4.70 | 31.5 |
| 2021/03 | 3.82 | 41.1 |
| 2022/03 | 4.91 | 40.4 |
| 2023/03 | 4.82 | 40.8 |
| 2024/03 | 3.46 | 42.9 |
| 2025/03 | 3.97 | 42.5 |
| 2026/03 | 3.28 | 40.7 |
📊 EPS・営業利益率・ROE 10年推移
8593 三菱HCキャピタル|10年
EPS(円)
営業利益率(%)
ROE(%)
出典:IR BANK・決算資料
数値データを見る(表)
※株式分割を反映した調整後ベースの値です。年次の確定値のみを掲載しています。出典:IR BANK・決算資料
| 年度 | EPS(円) | 営業利益率(%) | ROE(%) |
|---|
| 2017/03 | 59.77 | 9.43 | 8.09 |
| 2018/03 | 71.57 | 9.11 | 9.01 |
| 2019/03 | 77.28 | 9.30 | 9.12 |
| 2020/03 | 79.44 | 9.94 | 9.10 |
| 2021/03 | 62.07 | 6.58 | 6.88 |
| 2022/03 | 69.24 | 6.46 | 7.59 |
| 2023/03 | 80.95 | 7.32 | 7.60 |
| 2024/03 | 86.30 | 7.49 | 7.35 |
| 2025/03 | 94.19 | 8.95 | 7.55 |
| 2026/03 | 112.98 | 10.85 | 8.15 |
📊 BPS・自己資本比率 10年推移
8593 三菱HCキャピタル|10年
BPS(円)
自己資本比率(%)
出典:IR BANK・決算資料
数値データを見る(表)
※株式分割を反映した調整後ベースの値です。年次の確定値のみを掲載しています。出典:IR BANK・決算資料
| 年度 | BPS(円) | 自己資本比率(%) |
|---|
| 2017/03 | 738.70 | 12.2 |
| 2018/03 | 794.43 | 12.7 |
| 2019/03 | 846.97 | 13.0 |
| 2020/03 | 872.78 | 12.4 |
| 2021/03 | 901.66 | 13.4 |
| 2022/03 | 912.19 | 12.7 |
| 2023/03 | 1064.46 | 14.3 |
| 2024/03 | 1174.87 | 15.1 |
| 2025/03 | 1246.64 | 15.2 |
| 2026/03 | 1385.22 | 15.2 |
自己資本比率がほかの業種よりずいぶん低いけど、これって財務的に危なくないの?
いい指摘だね。リース会社は、お金を借りて機械や不動産などの資産を持って、それを貸して稼ぐビジネスだから、自己資本比率が低く出るのは業種の特徴なんだ。
だから銀行と同じで、ほかの業種とそのまま比べて「低い=危ない」とは判断しないよ。利益も配当も着実に伸びている点を一緒に見ておきたいね。
営業キャッシュフローがマイナスの年があるのはどうして?
これもリース業ならではなんだ。事業を伸ばすためにリース資産を積み増すと、その分のお金が先に出ていって、営業キャッシュフローがマイナスに見えることがある。
事業が悪いわけではなく、むしろ成長に向けた投資なんだ。数字の意味を、業種に合わせて読むのが大事だね。
📋 財務指標 分析一覧
| 指標 |
評価 |
| 売上高(営業収益) |
直近10年でおおむね3倍規模に拡大。2021年4月の三菱UFJリースと日立キャピタルの統合を機に事業規模が大きく広がり、総合リース大手の一角を占める。 |
| 営業利益 |
近年は利益率の改善が進み、水準を着実に切り上げてきた。なお直近期は海外子会社の決算期変更に伴う一時的な押し上げ要因を含む点には留意したい。 |
| 営業利益率 |
リース業は資金調達コストを差し引くため利益率は高く出にくいが、近年はおおむね改善傾向にある。 |
| 純利益 |
直近期は過去最高益を更新した。2027年3月期の会社予想は1,600億円で、前期にあった子会社の決算期変更に伴う一時的な増益要因(純利益で約228億円)の剥落により小幅な減益予想だが、この一時要因を除けば実質増益の見込みで、本業が後退しているわけではない。 |
| EPS |
長期では右肩上がり。コロナ禍で一時伸び悩み、2021年4月の統合では発行済株式数が増えたため一株当たりの伸びが緩んだ局面もあったが、その後は再び増加基調。2027年3月期の会社予想は約111円。 |
| ROE |
過去10年はおおむね7〜9%台で安定的に推移している。リース業としては相応の水準。 |
| ROA |
多額の資産を抱えるリース業のため、ROAは構造的に低く出る。低さ自体は業種特性によるもの。 |
| 自己資本比率 |
リース業は資産を負債(借入・社債など)で調達して保有するため、自己資本比率は他業種より低く出るのが一般的。数値の低さだけで財務不安と判断するものではない。 |
| 有利子負債 |
リース資産の調達のために多額の有利子負債を持つのは、リース業の事業構造によるもの。残高の大きさそのものが問題というわけではない。 |
| 利益剰余金 |
内部留保(利益剰余金)を着実に積み上げてきている。 |
| BPS |
1株当たり純資産は年々積み上がっている。株価はこのBPSに近い水準で推移しており、PBRは1倍前後で推移している。 |
| 営業CF |
リース業の営業CFはリース資産の積み増しなどで大きく振れ、マイナスになる年もある。事業の良し悪しを直接示すものではない。 |
| 財務CF |
事業拡大に伴う資金調達が中心で、配当の支払いなども反映される。営業CFのマイナスを資金調達で補う構造はリース業に共通する。 |
| 現金等 |
手元資金を一定程度確保している。 |
| 配当推移(連続増配) |
分割調整後ベースで毎年増配を継続してきた連続増配の代表銘柄。2026年3月期で27期連続増配となり、2027年3月期も会社予想で増配を見込む(達成すれば28期連続増配。起点は2000年3月期)。 |
| 配当性向 |
近年は4割前後で推移しており、安定的な株主還元方針がうかがえる。 |
| PER推移(10年) |
年度末ベースでおおむね6.7〜12.4倍のレンジ。本日終値の予想PERは、過去レンジのなかでは高めの水準にある。 |
| PBR推移(10年) |
過去10年の年度末ベースでおおむね0.61〜1.01倍のあいだで動いており、1倍を割っている年がほとんどだが、直近期末はわずかに上回っている。 |
| 配当利回り推移 |
年度末ベースで近年は3〜5%程度で推移。本日終値ベースの予想配当利回りも、高配当といえる水準にある。 |
リーマンショック後 の配当推移 |
リーマンショックで2009年3月期は純利益が前期比約76%減と大きく落ち込んだが、1株配当は減配せず増配を継続した。逆風の局面でも配当を守り抜いてきたことが、長期の連続増配につながっている。 |
| 株式分割・統合 |
2013年4月1日付で1株を10株に分割。2021年4月に三菱UFJリースと日立キャピタルが統合し、三菱HCキャピタルが発足した。過去の配当・EPS・BPSは分割調整後ベースで比較している。 |
| セグメント |
国内・海外のリースを軸に、航空、不動産、環境・エネルギー、ヘルスケアなど幅広い分野へ多角化している総合リース大手。 |
| 海外事業 |
米州・欧州・アジアなどにグローバル展開しており、海外事業も収益の柱の一つ。新中期経営計画では、航空機・不動産・海上コンテナなどの実物資産の積み上げを成長戦略に掲げている。 |
▼ くわしくデータを見る
出典:IR BANK・Yahoo!ファイナンス・決算短信
20年以上も連続増配で、配当利回りも高くて、しかもPBRも長らく1倍前後で来た銘柄なんだよね…なんだか良いことづくめに見えるよ!
たしかに、配当の魅力と割安感を兼ね備えた銘柄だね。ただ、良い会社だからといって「今の株価がお買い得」とは限らない。
それに直近の大幅増益には、子会社の決算期変更という一時的な要因も含まれているんだ。人気が高いぶん、過度な期待には注意したいところだね。
リースは金利の上昇や与信(貸し倒れ)、航空機など資産価値の変動の影響を受けるよ。長く続いてきた連続増配は素晴らしい実績だけど、これからも続くとは限らない。
実績への敬意と、リスクへの目配り——その両方を持っておきたいね。
🏆 三菱HCキャピタル(8593)総合評価
業績・財務・キャッシュフロー
2026年3月期は過去最高益を更新しました。ただ、この期の増益幅はそのまま受け取れません。海外子会社の決算期を変更したことによる一時的な押し上げが、純利益で約228億円含まれているからです。
2027年3月期の会社予想は純利益1,600億円。一時要因が剥がれるぶん小幅な減益予想になりますが、その一時要因を除いた実質ベースでは増益の見通しです。
財務については、自己資本比率の低さと多額の有利子負債が目を引きます。ただしこれは、資産を負債で調達して保有し、貸して稼ぐというリース業の構造そのものです。他業種の物差しをそのまま当てはめて「危ない」と判断する種類の数字ではありません。同じ理由で、営業キャッシュフローもリース資産の増減で大きく振れ、マイナスになる年があります。
割安性・投資タイミング
過去10年の期末実績で見ると、PERはおおむね6.7〜12.4倍、PBRはおおむね0.61〜1.01倍のあいだで動いてきました。PBRが1倍を割っている年がほとんどで、PERも一桁台の年が多かった銘柄です。
■ 「モノを貸して稼ぐ」3社の比較
| 銘柄 |
PER(予) |
PBR(実) |
配当利回り(予) |
営業利益率 |
基準日 |
| 三菱HCキャピタル(8593) |
12.58倍 |
1.00倍 |
3.64% |
10.85% |
2026/08/28 |
| 九州リースサービス(8596) |
8.78倍 |
0.80倍 |
3.81% |
17.00% |
2026/08/28 |
| イチネンホールディングス(9619) |
5.43倍 |
0.83倍 |
3.30% |
6.73% |
2026/08/28 |
※リースを事業の柱とする銘柄のごく一部との比較です。
配当・株主還元
最大の特徴は、長期にわたって連続増配を続けてきた強固な実績です。2026年3月期で27期連続増配となり、2027年3月期も会社予想で増配を見込んでいます(達成すれば28期連続。起点は2000年3月期です)。
特筆したいのは、その中身です。リーマンショックの年も、コロナ禍の年も減配せずに配当を積み上げてきました。景気や与信の影響をまともに受けるリース業で、逆風の年に配当を守り抜いた記録は、そう簡単に真似のできるものではありません。配当は株式分割の調整後ベースで毎年積み上がってきました。
配当性向は40%前後で推移しており、無理に利益を吐き出しているわけでも、出し惜しんでいるわけでもない水準です。長期の連続増配は大きな魅力ですが、この先も同じペースで続くとは限らない、という前提は忘れずにおきたいところです。
注意点・リスク
三菱HCキャピタルにとって大きなリスクは、信用リスクです。リースや割賦販売は中長期にわたってお金を貸すのと同じ性格を持つため、景気や金融情勢が悪化して取引先の信用状況が傷めば、不良債権が増えます。会社は独自の格付制度による審査と、特定の取引先・業種・国や地域に与信が集中しないようにする運営で備えています。
次に市場リスク。リース料は契約したときの市場金利をもとに決まり、契約期間中は基本的に変わりません。いっぽうで資金を調達するコストのほうは動きます。有報は、市場金利が急に上がれば業績や財政状態に影響が出る可能性を挙げています。外貨建ての資産を持っていることから、為替が大きく動いたときに日本円に換算した業績や財政状態が振れる点も明記されています。
そして、この会社ならではのものがアセットリスクです。航空機のように自ら保有して貸す資産は、売却価格が下がれば減損損失につながりうると有報は述べています。連続増配の実績とこうしたリスクの両面を踏まえて向き合いたい銘柄です。
▼ つづきを読む
三菱HCキャピタル(8593)のよくある質問
Q. 三菱HCキャピタルはどんな事業をしている会社ですか?
A. 設備や機械を企業に貸して使用料を得るリースが本業です。国内外の法人向けファイナンスに加え、航空機やそのエンジン、海上コンテナ、鉄道貨車といった「モノ」を自ら保有して貸す事業も柱にしています。
Q. 三菱HCキャピタルの自己資本比率が低いのはなぜですか?
A. 借りたお金で資産を買い、それを貸して稼ぐのがリース業だからです。負債が大きく見えるのは事業のかたちそのもので、製造業と同じ物差しを当てはめて判断する種類の数字ではありません。
Q. 三菱HCキャピタルの配当はどうなっていますか?
A. 2026年3月期で27期連続増配となりました(起点は2000年3月期)。2027年3月期も会社予想で増配を見込んでおり、達成すれば28期連続です。リーマンショックやコロナ禍の年も減配していません。配当性向は4割前後で推移しています。
Q. 三菱HCキャピタルの主なリスクは何ですか?
A. 有価証券報告書は10項目のトップリスクを並べており、取引先の信用悪化による与信費用(貸し倒れに備える費用)の増加、市場金利の急上昇、為替の変動、航空機など自社で保有する資産の売却価格が下がって減損損失につながる可能性を挙げています。
▼ 質問と回答をすべて見る
💬 【TJの視点】
TJ(運営者・個人投資家)
私は三菱HCキャピタルを保有しています。
じつは高配当株のなかでも私のお気に入りの一つで、なんといっても長い年月をかけて連続増配を積み上げてきた実績がすごいんです。
リーマンショックの年も、コロナの年も減配せず、むしろ配当を増やし続けてきた——この「配当を守り抜く姿勢」に、私は強い安心感を持っています。
もちろん、リースという商売は景気や金利、与信の影響を受けますし、自己資本比率が低く見えるのも業種の特徴です。
株価もここ数年でだいぶ上がって、昔ほどの割安感は薄れてきました。
それでも私は、これだけ長く増配を続けてくれる銘柄は長期保有の土台になると思っていて、株価が下がって配当利回りが上がった場面ではむしろ買い増したいくらいの気持ちで持っています。
あくまで私の一つの見方なので、最後はご自身でよく考えて判断してくださいね。
⚠️ 免責事項
この記事はTJ個人の見解や実体験、決算資料等からまとめたものであり、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資に関する最終判断はご自身にてお願いいたします。本記事の情報は、2026年8月28日時点。
サイト運営者