⚠️ 免責事項
この記事はTJ個人の見解や実体験、決算資料等からまとめたものであり、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資に関する最終判断はご自身にてお願いいたします。本記事の情報は、2026年8月28日時点。
今回は、稲畑産業(8098)を紹介するよ!TJも保有している化学系専門の商社なんだ!
どんな銘柄なのか、長期保有の視点からリスクも魅力もみんなで一緒に学んでいこうよ!
東証プライム | コード 8098 | 卸売業 | 決算月:3月
稲畑産業
高配当株 銘柄分析スコアシート | 2026年3月期 本決算(2026年5月公表)
現在株価(2026/08/28)
4,365円前日比+65 (↑1.51%)
時価総額 約2,345億円
配当利回り(予)
3.28%
143円(2027年3月期予想)
PER(予)
11.10倍
過去レンジ 4.1〜16.3倍
PBR(実)
0.97倍
過去レンジ 0.36〜0.99倍
配当性向(予)
36.4%
2027年3月期 会社予想
(当ブログ算出)
※データ取得日:2026/08/28
🎁 稲畑産業の株主優待制度
100株以上保有かつ、保有株数と継続保有期間に応じてQUOカード(500円〜5,000円分)を年1回贈呈。
| 保有株数 |
6カ月未満 |
6カ月以上3年未満 |
3年以上 |
| 100株以上 |
500円分 |
1,000円分 |
2,000円分 |
| 200株以上 |
500円分 |
2,000円分 |
3,000円分 |
| 300株以上 |
500円分 |
3,000円分 |
5,000円分 |
株主優待配当利回り(予)
3.39%
100株・継続6カ月未満
(年配当14,300円+優待500円)
÷投資額436,500円
※継続保有期間は、毎年3月末・6月末・9月末・12月末の株主名簿に同一の株主番号で継続して記録されていることが条件(複数の条件に当てはまる場合は有利な条件を適用)。100株の場合、継続6カ月以上3年未満なら株主優待配当利回り約3.91%(優待1,000円)、3年以上なら約4.17%(優待2,000円)。出典:稲畑産業 公式IR。株主優待配当利回りは 2026/08/28現在。
稲畑産業(8098)はどんな会社?【事業内容】
稲畑産業は化学系専門の商社です。創業は1890年。事業セグメントは「情報電子」「化学品」「生活産業」「合成樹脂」の4つ。ディスプレイやLED向けの部材、化学品と建材、医農薬や殺虫剤の原料と水産・農産物、そして自動車や電子機器向けの樹脂までを扱います。東南アジアを中心に7カ国で樹脂の配合・加工の生産拠点も持っています(出典:稲畑産業 事業紹介)。売上の半分以上は海外です。東証プライムに上場し、決算月は3月。
📈 株価・PER・配当10年チャート
8098 稲畑産業|10年
株価(円)
1株配当(円)
PER(倍)
当月点
出典:IR BANK・Yahoo!ファイナンス
数値データを見る(表)
※株価は各年度末時点の値です。最新の株価・指標はページ上部のスコアシートをご覧ください。出典:IR BANK・Yahoo!ファイナンス
| 年度 | 株価(円) | 1株配当(円) | PER(倍) |
|---|
| 2017/03 | 1357 | 40 | 8.69 |
| 2018/03 | 1616 | 40 | 14.70 |
| 2019/03 | 1505 | 48 | 7.12 |
| 2020/03 | 1180 | 53 | 6.25 |
| 2021/03 | 1658 | 63 | 7.24 |
| 2022/03 | 2063 | 110 | 5.51 |
| 2023/03 | 2687 | 115 | 7.83 |
| 2024/03 | 3175 | 120 | 8.77 |
| 2025/03 | 3170 | 125 | 8.71 |
| 2026/03 | 3950 | 128 | 10.26 |
株価のラインも配当の棒グラフも、後半にかけてグングン伸びてるね!配当って10年でこんなに増えるものなの?
稲畑産業の1株配当は10年で3倍超に増えているよ。途中1度の据置を挟みつつ、2019年3月期からは8期連続増配。
会社は「前年度実績を下限に減配しない」累進配当を明文化していて、株主還元への意思がはっきり見える銘柄なんだ!
📊 配当性向・配当利回り 10年推移
8098 稲畑産業|10年
配当性向(%)
配当利回り(%)
出典:IR BANK・決算資料
数値データを見る(表)
※年次の確定値のみを掲載しています。出典:IR BANK・決算資料
| 年度 | 配当利回り(%) | 配当性向(%) |
|---|
| 2017/03 | 2.95 | 25.6 |
| 2018/03 | 2.48 | 36.4 |
| 2019/03 | 3.19 | 22.7 |
| 2020/03 | 4.49 | 28.1 |
| 2021/03 | 3.80 | 27.5 |
| 2022/03 | 5.33 | 29.4 |
| 2023/03 | 4.28 | 33.5 |
| 2024/03 | 3.78 | 33.1 |
| 2025/03 | 3.94 | 34.4 |
| 2026/03 | 3.24 | 33.3 |
📊 EPS・営業利益率・ROE 10年推移
8098 稲畑産業|10年
EPS(円)
営業利益率(%)
ROE(%)
出典:IR BANK・決算資料
数値データを見る(表)
※年次の確定値のみを掲載しています。出典:IR BANK・決算資料
| 年度 | EPS(円) | 営業利益率(%) | ROE(%) |
|---|
| 2017/03 | 156.23 | 2.15 | 6.62 |
| 2018/03 | 109.91 | 0.96 | 4.77 |
| 2019/03 | 211.35 | 2.21 | 7.91 |
| 2020/03 | 188.82 | 2.20 | 7.82 |
| 2021/03 | 229.12 | 2.59 | 7.94 |
| 2022/03 | 374.23 | 2.94 | 12.78 |
| 2023/03 | 343.30 | 2.76 | 10.85 |
| 2024/03 | 362.17 | 2.77 | 9.99 |
| 2025/03 | 363.88 | 3.08 | 9.53 |
| 2026/03 | 384.84 | 3.14 | 8.75 |
📊 BPS・自己資本比率 10年推移
8098 稲畑産業|10年
BPS(円)
自己資本比率(%)
出典:IR BANK・決算資料
数値データを見る(表)
※年次の確定値のみを掲載しています。出典:IR BANK・決算資料
| 年度 | BPS(円) | 自己資本比率(%) |
|---|
| 2017/03 | 2378.28 | 43.0 |
| 2018/03 | 2314.39 | 40.1 |
| 2019/03 | 2693.90 | 44.5 |
| 2020/03 | 2424.11 | 45.2 |
| 2021/03 | 2887.27 | 49.2 |
| 2022/03 | 3062.43 | 45.0 |
| 2023/03 | 3214.40 | 47.2 |
| 2024/03 | 3623.99 | 46.8 |
| 2025/03 | 3827.51 | 47.1 |
| 2026/03 | 4416.81 | 47.3 |
稲畑産業の営業利益率って3%前後しかないんだね。これって、そこまで商売上手じゃないってこと?
答えは、NO!商社は売上高がとても大きく計上される業態だから、利益率は低く見えやすいんだ。三菱商事などで有名な5大商社もそれは同じこと。
それでも、稲畑産業は長期では1%台から3%台へ着実に改善してきているよ。
BPSのグラフ、右肩上がりは魅力的!自己資本比率もずっと40%台で、財務は安定っぽいね。
いいところ見つけたね。稲畑産業のBPSは10年で約1.9倍に増加。
利益剰余金の積み上げで財務の土台が年々厚くなっていて、自己資本比率も足元は40%台後半まで切り上がってきているんだ!
📋 財務指標 分析一覧
| 指標 |
評価 |
| 売上高 |
合成樹脂と情報電子を軸に拡大基調。直近実績は8,300億円規模で、2027年3月期は会社予想8,900億円と過去最高水準を見込む。 |
| 経常利益 |
10年前と比べ利益水準が大きく切り上がり、直近は270億円台。2027年3月期も会社予想275億円と高水準の継続を見込む。 |
| EPS |
自社株買いも追い風に長期で上昇基調。直近10年で約2.5倍に伸び、2027年3月期は会社予想393.39円。 |
| ROE |
直近5年は8%台後半〜13%程度で推移し、上場企業平均(8%)を上回る水準を維持。資本効率の改善が定着してきた。 |
| ROA |
直近5年はおおむね4〜6%で推移し、上場企業平均(5%)前後。総資産が大きく膨らむ商社業態としては健闘している。 |
| 営業利益率 |
商社業態のため水準は一桁前半と低めだが、長期では1%台から3%台へ改善傾向。2027年3月期も会社予想ベースで3%程度。 |
| 売上原価率 |
90%前後と商社らしい構造ながら、長期では緩やかな低下傾向が続いており、収益効率は着実に改善している。 |
| 自己資本比率 |
直近10年はおおむね40%台を維持し、足元は40%台後半へ切り上がり。商社業態として財務基盤は良好な水準にある。 |
| 利益剰余金 |
一貫して積み上がり、直近10年で約2倍に拡大。内部留保の蓄積が進み、増配や自社株買いの原資は厚い。 |
| 有利子負債比率 |
10年前の50%前後から30%台へと低下傾向。運転資金を抱える商社業態としては抑制された水準を保っている。 |
| BPS |
右肩上がりの積み上げが続き、直近10年で約1.9倍に拡大。株主資本の成長が株価上昇の土台となっている。 |
| 営業CF |
在庫など運転資本の増減で年により振れが出るのは商社特有。マイナスの年も挟みつつ、近年は黒字基調が続いている。 |
| 投資CF |
投資と回収が交錯する年もあるが、近年は支出超過で投資を拡大。直近期は設備投資を大きく積み増した。 |
| 財務CF |
配当や自社株買い、借入返済による支出超過の年が多い。事業拡大の局面では調達に転じる年もある。 |
| 現金等 |
手元資金は長期で積み上がり、直近10年で約3倍に拡大。資金繰りの安全余裕は厚みを増している。 |
| 配当推移(10年) |
2017年3月期40円→2026年3月期128円→2027年3月期予想143円と10年で3倍超。据置を1度挟み、2019年3月期以降は8期連続増配(実績)。 |
| 配当性向 |
直近10年はおおむね20〜36%のレンジで無理のない水準。2027年3月期は会社予想ベースで36%程度と増配余力も残る。 |
| 自社株買い |
ほぼ毎期実施しており、近年は数十億円規模の取得が続く。配当とあわせ総還元性向50%以上を原則に掲げる。 |
| PER推移(10年) |
過去10年の年間レンジはおおむね4〜16倍、期末ベースでは6〜15倍程度。歴史的には一桁台が定位置の割安ゾーンにある。 |
| PBR推移(10年) |
過去10年はおおむね0.4〜1.0倍で一貫して1倍割れ。解散価値を下回る評価が続くが、近年は1倍に近づく動きもある。 |
| 配当利回り推移 |
年度末ベースでおおむね2.5〜5.3%で推移。増配の継続により、株価上昇後も3%台以上を保つ年が多い。 |
リーマンショック後 の配当推移 |
2008〜2010年3月期は年10円を維持。2011年3月期26円(創業120周年記念配当2円含む)の翌2012年3月期に21円へ減配。以降2026年3月期まで減配なし(第151期有価証券報告書)。 |
| 株主還元方針 |
2027年3月期からDOE4〜4.5%を目安に、前年度実績を下限とする累進配当を明文化。総還元性向は50%以上を原則とする(公式IR)。 |
| セグメント |
合成樹脂・情報電子・化学品・生活産業の4部門。合成樹脂が売上の約半分と利益の柱で、情報電子がそれに次ぐ。 |
| 海外売上比率 |
約6割を海外が占めるグローバル型の専門商社。東南アジア・中国の比重が大きく、円安の恩恵を受けやすい一方で為替変動の影響も大きい。 |
▼ くわしくデータを見る
出典:IR BANK・Yahoo!ファイナンス・株探・有価証券報告書
増配が続いているうえに、QUOカードの優待まであるんだね!長く持つほど優待が増えていく仕組みも面白いなあ。
優待は継続保有で最大5,000円分まで増える設計だよ。ただ、TJは優待はあくまで「おまけ」と考えていて、主役は配当金。2027年3月期も会社予想143円と増配計画が示されているんだ。
でもさ、商社なら景気や為替の影響をモロに受けるんじゃないの?
そのとおり。海外売上が約6割あるから為替の影響は大きいし、リーマンショック後の2012年3月期には減配した歴史もある。
市況次第で業績が振れる点は、割り引いて見ておく必要があるね。
🏆 稲畑産業(8098)総合評価
業績・財務・キャッシュフロー
売上・利益ともに増収増益傾向で、経常利益は10年前から水準が大きく切り上がってきました。セグメント別では、売上・営業利益とも合成樹脂が最大で、次いで情報電子が続きます。
財務面では、自己資本比率がおおむね40%台後半で安定し、利益剰余金と手元資金は長期で着実に積み上がってきました。営業キャッシュフローは、商品の仕入れや売掛金の増減によって年ごとに振れる商社らしい癖があるものの、近年は黒字基調を保っています。
割安性・投資タイミング
過去10年の実績で見ると、PERはおおむね4.1〜16.3倍と振れ幅の大きいレンジで推移してきました。PBRは0.36〜0.99倍で、10年を通じて1倍を割ったままです。純資産に対する評価が長く控えめに置かれてきた銘柄と言えます。
■ 卸売3社との比較
| 銘柄 |
PER(予) |
PBR(実) |
配当利回り(予) |
営業利益率 |
基準日 |
| 稲畑産業(8098) |
11.10倍 |
0.97倍 |
3.28% |
3.10% |
2026/08/28 |
| 三洋貿易(3176) |
11.46倍 |
1.23倍 |
3.35% |
4.85% |
2026/08/28 |
| カメイ(8037) |
11.64倍 |
0.78倍 |
2.97% |
2.91% |
2026/08/28 |
※卸売業に分類される銘柄のごく一部との比較です。
配当・株主還元
配当金は10年で3倍を超える水準まで増え、据え置きを1度挟んで2019年3月期以降は8期連続で増配してきました。2027年3月期も会社予想143円と増配の計画で、実現すれば9期連続。株主還元方針はDOE4〜4.5%目安、累進配当を明文化し、総還元性向50%以上を原則に掲げました(出典:稲畑産業 配当金)。
自社株買いもほぼ毎期実施しており、配当性向はおおむね20〜36%と無理のない範囲です。株主優待のQUOカードも、保有期間が長いほど金額が上がる設計になっています。
注意点・リスク
稲畑産業の注意点は、海外活動に潜在するリスクです。東南アジア・北東アジア・北米・欧州で事業を広げる一方で、法律の変更、政治や経済の悪化、人材確保の難しさ、不利な税制が入り込むとしています。アジアの比重がいちばん大きく、影響を最も受ける地域だと明記しています。
もう一つ重いのが、取引先の信用リスクです。受取手形・売掛金と棚卸資産(在庫)を挙げ、これらの合計が総資産の6割強を占めると記しています。商品を先に渡して代金を後から受け取る商売である以上、回収できない事態が起きれば損益に直に響きます。
あわせて、リーマンショック後の2012年3月期には減配した歴史があり、不況時にも無傷だったタイプの銘柄ではありません。累進配当の方針が示されたのは近年のことである点も、あわせて見ておきたいところです。
▼ つづきを読む
稲畑産業(8098)のよくある質問
Q. 稲畑産業はどんな事業をしている会社ですか?
A. 化学メーカーの製品を国内外に橋渡しする専門商社で、創業は1890年です。ディスプレイ部材から自動車向けの樹脂、医農薬の原料や水産・農産物まで4つの分野を扱い、売上の半分以上を海外で稼ぎます。直近の本決算(2026年3月期)の売上高は8,327億円です。
Q. 稲畑産業に株主優待はありますか?
A. あります。100株以上でQUOカードが年1回届き、金額は保有株数と持っている期間で500円分から5,000円分まで変わります。100株なら6カ月未満で500円分、6カ月以上3年未満で1,000円分、3年以上で2,000円分です。
Q. 稲畑産業の配当はどうなっていますか?
A. 2027年3月期から、DOE(株主資本配当率)4〜4.5%を目安とする累進配当(減配せず維持か増配を続ける方針)へ改め、総還元性向50%以上を原則としています。2019年3月期以降は8期連続増配で、2027年3月期は会社予想143円です。
Q. 稲畑産業の最大のリスクは何ですか?
A. 有価証券報告書の「事業等のリスク」が先頭に置くのは海外活動です。東南アジアや北米などで事業を広げるぶん、法規制の変更や政治・経済の変化を抱えます。受取手形・売掛金と棚卸資産の合計が総資産の6割強を占める点も挙げられています。
▼ 質問と回答をすべて見る
💬 【TJの視点】
TJ(運営者・個人投資家)
私は稲畑産業の株を保有しています。
化学に強い専門商社という渋い事業内容ながら、累進配当とDOE導入で株主還元の方向性がとても分かりやすくなった点に注目しています。
私が当時購入した配当利回りは3%台後半と、私の基準では「高配当株の仲間入り」の水準。
優待のQUOカードはあくまでおまけと考えていますが、長く持つほど増える設計は長期投資のスタイルと相性が良いですね。
買い増しするなら、市場全体が売られて配当利回りが一段と高まる局面もしくは、業績が好調に推移しているのに株価が下落傾向時に買い増しを検討します。
これはあくまでTJの一つの考え方ですので、最後はあなた自身でよく考えて判断してくださいね。
⚠️ 免責事項
この記事はTJ個人の見解や実体験、決算資料等からまとめたものであり、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資に関する最終判断はご自身にてお願いいたします。本記事の情報は、2026年8月28日時点。
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