キオクシアホールディングス(285A)銘柄分析|株式投資スコアシート
⚠️ 免責事項
この記事はTJ個人の見解や実体験、IR BANKや決算資料からまとめたものであり、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資に関する最終判断はご自身にてお願いいたします。本記事の情報は、2026年5月28日時点。
今回は、半導体メモリ大手のキオクシアホールディングス(285A)を取り上げるよ!フラッシュメモリ(NAND型)とSSDを手がける世界最大級のメモリ専業メーカーなんだ。
2024年12月に上場したばかりで、株価は40倍に!高配当株ではないけれど、2026年3月期の本決算データをもとに、みんなで一緒に学んでいこうよ!
東証プライム | コード 285A | 電気機器 | 決算月:3月
キオクシアホールディングス
銘柄分析スコアシート | 2026年3月期(2026年5月公表)
現在株価(2026/05/29)
62,500円
時価総額 約34.1兆円
※データ取得日:2026/05/29
📈 上場以降 月次株価チャート(2024年12月〜2026年5月)

キオクシアって上場から株価がめちゃめちゃ上がってる…!これって、普通なの?

かなりレアなケースだね!2年も経たずに短期間で株価40倍以上、60,000円台突破。値動きの非常に大きい銘柄だよ。
キオクシアは「普通」ではない急成長。たった1年ちょっとで時価総額も30兆円突破。一方、株価が短期で急騰した銘柄は、それだけ反落のリスクも大きいんだ。それに高配当株じゃないし、勢いだけで飛びつかないように気を付けようね。
📊 配当性向・配当利回り 10年推移
※キオクシアは2019年3月期以降、一貫して無配です。配当性向・配当利回りはいずれも0%です。
📊 EPS・営業利益率・ROE 10年推移
※2021年前後の持株会社再編で株式数基準が変わるため、EPSは比較可能な2022年3月期以降のみ表示。営業利益率・ROEは2019年3月期から表示(赤字期のROEは非表示)。
📊 BPS・自己資本比率 10年推移
※BPSは株式数基準が連続する2022年3月期以降のみ表示。自己資本比率は2019年3月期から表示しています。

上場したばかりで各指標が荒波に揉まれるように上下幅が大きいね。たった2期でこんなに振れるの?利益って安定しないものなの?

そこがキオクシアの特徴、いや、上場したばかりの企業の特徴の一つだよ。実際、営業利益率は2024年3月期-23.47%→2026年3月期+37.23%と、2期で60ポイントも動いている。
こういう大化け株は、好調な決算の数字だけを見ると実力以上に良く見えてしまう。上場から浅いから長期視点で見ることがだいじだよ。

自己資本比率も2024年3月期は15.7%まで下がっていたんだね。借金も1兆円を超えているし、財務はけっこう重たい感じがするよ。

そのとおり。フラッシュメモリは新しい工場や製造装置に毎年巨額の投資が必要で、有利子負債は2026年3月期末で1兆2,531億円ある。キオクシアの2026年3月期は最高益で、自己資本比率は37.9%まで回復したけれど、財務レバレッジが高い会社さんなんだ。
市況が悪化して赤字になると、財務はまた一気に苦しくなる。利益が出ているときの数字だけで「安心」と判断しないようにしようね。

📋 財務指標 分析一覧
| 指標 | 評価 |
|---|---|
| 売上高(収益) | 2019年3月期1兆744億円→2026年3月期2兆3,376億円。半導体メモリ市況に連動し1〜2.3兆円で大きく変動。2026年3月期は需給改善で過去最高を更新。 |
| 営業利益 | 2026年3月期8,704億円と過去最高。市況悪化期の2024年3月期は-2,527億円の赤字で、利益の振れ幅が極めて大きい。 |
| EPS | 2022年3月期204.68円→2026年3月期1,024.07円。2024年3月期は-470.97円の赤字。2021年以前は持株会社再編で株式数基準が異なる。 |
| ROE | 2026年3月期39.64%と高水準。ただし2020・2023・2024年3月期は最終赤字で、市況次第で大きく振れる。 |
| ROA | 2026年3月期15.03%。利益が出る局面では高い資本効率を示す一方、赤字期にはマイナスとなる。 |
| 営業利益率 | 2026年3月期37.23%。市況上昇局面で急改善。2024年3月期は-23.47%で、振れ幅が業種内でも特に大きい。 |
| 売上原価率 | 2026年3月期56.67%。市況悪化期の2024年3月期は112.01%(原価が売上を上回る)まで悪化した実績がある。 |
| 自己資本比率 | 2026年3月期末37.9%。2024年3月期末は15.7%まで低下した後、利益計上で回復。設備投資負担が重い財務構造。 |
| 利益剰余金 | 2026年3月期末3,670億円。2025年3月期末まで赤字(マイナス)が続き、2026年3月期に黒字へ転換した。 |
| 有利子負債 | 2026年3月期末1兆2,531億円。巨額の設備投資を背景に1兆円超の借入を抱え、財務レバレッジは高い。 |
| BPS | 2026年3月期末2,561.74円。利益計上で1株純資産は増加。2021年以前は株式数基準が異なるため非連続。 |
| 営業CF | 2026年3月期6,165億円。市況好転で大幅増。本業の現金創出力は局面によって大きく変動する。 |
| 投資CF | 2026年3月期-2,215億円。フラッシュメモリの生産設備に継続的な大型投資を続けている。 |
| 財務CF | 2026年3月期-961億円。借入の返済が中心。2019年3月期は再編に伴い2兆円超の資金調達を計上した。 |
| 現金等 | 2026年3月期末4,707億円。手元資金は確保するが、設備投資負担が大きい事業特性をもつ。 |
| 配当推移(10年) | 2019年3月期以降、一貫して無配(配当実績なし)。利益を成長投資に充てる段階にある。 |
| 配当性向 | 無配のため配当性向は算出されない。株主への利益還元は配当金支払いがないため、高配当株向け銘柄ではない。 |
| 自社株買い | 2026年3月期に2百万円を計上。本格的な株主還元の実績は乏しい。 |
| PER推移(10年) | 上場は2024年12月で、PERは2025年3月期以降のみ。期末ベースで約4.6〜18.6倍、足元は実績ベースで約57倍。 |
| PBR推移(10年) | 上場後の期末ベースで約1.7〜7.5倍。足元のPBRは実績ベースで約22.8倍と急騰している。 |
| 配当利回り推移 | 無配のため配当利回りは0%。インカム(配当収益)は期待できない銘柄である。 |
| リーマンショック後 の配当推移 |
キオクシアホールディングスの上場は2024年12月で、リーマンショック期(2008〜2012年)には存在しない。該当データなし。 |
| 株主還元方針 | 2019年3月期以降は無配が続く。半導体メモリは巨額の設備投資・研究開発を要し、現状は利益を成長投資に充てる段階にある。 |
| セグメント | 報告セグメントは「メモリ事業」の単一セグメント。フラッシュメモリ(NAND型)とSSDを開発・製造・販売し、用途別にSSD&ストレージ/スマートデバイス/その他に区分する。 |
| 海外売上比率 | フラッシュメモリ・SSDは世界市場向けの製品。連結子会社22社のうち15社が海外で、北米・アジア・欧州を中心にグローバルに展開している。 |
出典:IR BANK・Yahoo!ファイナンス・有価証券報告書

2026年3月期は過去最高益ですごい会社に見えたけど、配当はゼロだし、過去は大赤字だったんだね。なんだか、これまで見てきた高配当株とはぜんぜんタイプが違う気がするよ。

いい気づきだね。キオクシアは高配当株でも、毎年コツコツ稼ぐ安定株でもない。半導体メモリ市況の波に乗る、値動きの大きい成長・モメンタム株なんだ。配当(インカム)はなく、リターンは株価の値上がり益が中心になるんだ。
短期目線では値上がり益に期待できるけど、短期売買は長期保有の高配当株投資家向けの銘柄じゃないんだ。まわりがワイワイ盛り上がって買っていても、自分の投資スタイルに合うかどうかを冷静に見極めようね。

ボクが一番気になるのはMIX係数なんだ。割安の目安22.5をはるかに超えてるよね。今のキオクシアの株価って、買って大丈夫なレベルなの?

大事な視点だね。指標の上では、キオクシアは明確に「超割高」な水準。業績の実力以上に投資家から人気を集めているんだ。
勢いのある銘柄は短期間で大きく上がる反面、市況の反転やムードの変化で急落することもある。「上がっているから安心」ではなく、高い株価には高いリスクがあると理解して、慎重に判断しようね。
🏆 キオクシアホールディングス(285A)総合評価
【業績・財務・キャッシュフロー】
2026年3月期は収益2兆3,376億円(前期比+37.0%)・営業利益8,704億円(同+92.7%)・当期純利益5,545億円と、いずれも過去最高を更新した。フラッシュメモリの需給改善が業績を押し上げ、営業利益率は37.23%、EPSは1,024.07円となった。一方でキオクシアの業績は半導体メモリ市況に大きく左右され、2024年3月期は営業損益-2,527億円・最終赤字、売上原価率112.01%と、わずか2期前には大幅な赤字を計上していた。財務面では自己資本比率37.9%・有利子負債1兆2,531億円で、巨額の設備投資を借入で支える構造。営業キャッシュフローは6,165億円と市況好転で大きく改善したが、その変動も大きい。
【割安性・投資タイミング】
キオクシアの株価は2024年12月の上場後に急騰しており、本日2026年5月25日の終値65,450円は、2026年3月期の実績EPS1,024.07円に対してPER約64倍にあたる。一般に適正とされる15倍前後はもとより、電気機器の業種平均PER45.2倍(株探・2026年5月25日時点)と比べても高い水準である。会社は翌期の業績予想を開示しておらず、予想ベースのPERは算出できない。
PBRは実績ベースで約25.6倍、PERとPBRを掛け合わせたMIX係数は約1,633と、割安の目安とされる22.5を大幅に上回る。2026年3月期末の株価19,080円から足元65,000円台まで約2カ月で3倍超に上昇しており、指標面では明確に割高な水準にある。半導体メモリは市況の振れが大きく、過去には最終赤字も計上している。長期の高配当株投資の対象ではなく、業績・市況・需給で株価が大きく動くハイリスクな成長・モメンタム銘柄である点を踏まえた判断が必要である。
【配当・株主還元】
キオクシアは2019年3月期以降、一貫して無配であり、配当による株主還元の実績はない。2026年3月期に2百万円の自己株式取得を計上したが、本格的な還元には至っていない。フラッシュメモリ事業は継続的に巨額の設備投資・研究開発を要するため、現状は利益を成長投資に振り向ける段階にある。インカム(配当収益)を目的とする投資には向かず、株主のリターンは株価の値上がり益が中心となる。
【注意点・リスク】
最大の注意点は、業績が半導体メモリ市況に極めて大きく左右される点である。2026年3月期は過去最高益だったが、2024年3月期は営業損益-2,527億円の大幅赤字で、わずか2期で黒字と赤字が入れ替わる変動の大きさがある。2024年12月の上場後、株価は公開価格から大きく上昇し、PER約64倍・PBR約25.6倍と指標は高水準。市況の反転や需給の変化で株価が大きく下落するリスクがある。無配のためインカムは期待できず、有利子負債1兆円超と財務レバレッジも高い。値動きの大きい銘柄であり、投資判断は慎重に行いたい。
⚠️ 免責事項
この記事はTJ個人の見解や実体験、IR BANKや決算資料からまとめたものであり、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資に関する最終判断はご自身にてお願いいたします。本記事の情報は、2026年5月28日時点。


