スコアシート

ポバール興業(4247)銘柄分析|株主優待・配当金・高配当株スコアシート

ポバール興業(4247)銘柄分析スコアシートのアイキャッチ画像。銘柄コード4247と社名、「銘柄分析 スコアシート」「東証スタンダード」「業種 化学」を紺色の看板に掲げ、右上に会社のキャッチコピー「最適な素材を製品化 POVAL SPECIAL」。工場の生産ラインを作業員が歩く背景に、工業用ベルトが積み重なっている。右下は「株主優待 QUOカード ※社会貢献寄付金付」の丸いバッジとギフトボックス。下部には超小型株&バリュー株(PER割安水準・PBR1倍割れ)、収益性(営業利益率 約10%推移)、財務健全(自己資本比率 80%前後推移)、配当推移(15年以上非減配・低配当性向)、営業キャッシュフロー連続黒字達成という5つの特徴がカードで並ぶ。
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⚠️ 免責事項

この記事はTJ個人の見解や実体験、決算資料等からまとめたものであり、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資に関する最終判断はご自身にてお願いいたします。本記事の情報は、2026年8月28日時点。

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今回は、ポバール興業(4247)を紹介するよ。工業用ベルトと研磨製品のメーカーさんなんだ!

財務や配当はコツコツ型のいい数字が並んでいるけど、この会社ならではの弱点もあってね。良いところもリスクも、みんなで一緒に学んでいこうよ!

東証スタンダード | コード 4247 | 化学 | 決算月:3月

ポバール興業

高配当株 銘柄分析スコアシート | 2026年3月期(2026年5月公表)

現在株価(2026/08/28)

1,414前日比+9 (↑0.64%)

時価総額 約37億円

配当利回り(予)
2.97%
42.00円(2027年3月期予想)
PER(予)
12.09倍
過去レンジ 約5.3〜42.5倍(2015年以降)
PBR(実)
0.62倍
過去レンジ 0.30〜0.74倍(2015年以降)
MIX係数(PER×PBR)
7.50
22.5以下が割安の目安 MIX係数とは?
配当性向(予)
35.9%
2027年3月期 会社予想
(当ブログ算出)
ROE(予)
5.1%
ROA(予)4.24%
営業利益率(前期)
11.69%
2026年3月期
自己資本比率
82.8%
2026年3月期

※データ取得日:2026/08/28

🎁 ポバール興業の株主優待制度

毎年3月末日を基準日として、100株以上を保有する株主にクオカードを年1回贈呈。

保有株式数・継続保有 クオカード
100株以上・1年未満 1,000円分
100株以上・1年以上 2,000円分
200株以上・1年未満 2,000円分
200株以上・1年以上 3,000円分
株主優待配当利回り(予)

4.38%

100株保有・継続1年以上
(年間配当4,200円+優待2,000円分)
÷投資額141,400円

※贈呈の基準日は毎年3月31日(年1回)。株主優待は会社の判断で内容の変更・廃止が行われる場合があります。出典:ポバール興業 配当・株主優待(公式ページ)。株主優待配当利回りは 2026/08/28現在。

ポバール興業(4247)はどんな会社?【事業内容】

ポバール興業は工業用ベルトと研磨関連製品が柱。素材選定技術・接着技術・樹脂加工技術の3つが会社のコア技術。売上の主力は約8割が総合接着・樹脂加工。次いで特殊設計機械。販売先はガラス大手のAGCグループ(旧旭硝子)も含まれている。

海外売上比率は約17%で、中国とタイに生産子会社を持ちます。決算月は3月。業種は化学。設立は1964年11月、本社は愛知県名古屋市。

📈 株価・PER・配当10年チャート

4247 ポバール興業|10年
株価(円) 1株配当(円) PER(倍) 当月点
出典:IR BANK・Yahoo!ファイナンス
数値データを見る(表)
年度株価(円)1株配当(円)PER(倍)
2017/035601519.82
2018/03665207.22
2019/03980259.22
2020/0380027.55.84
2021/031,3953017.36
2022/031,1293510.63
2023/031,1353611.67
2024/031,3103718.59
2025/031,1933839.04
2026/031,315419.30

※株価・1株配当は株式分割調整後ベースです。株価は各年度末時点の終値、PERは年度末株価÷その期のEPSで当ブログが算出した参考値です。2025年3月期のPERは、特別損失の計上でEPSが急減した年の値です。チャート右端の当月点(2026/08)は、株価が2026年8月時点の値、1株配当とPERが2027年3月期の会社予想に基づく値です。表は年次の確定値のみを掲載しています。最新の株価・指標はページ上部のスコアシートをご覧ください。出典:IR BANKYahoo!ファイナンス株探

株勉強中 ショウくん
株勉強中 ショウくん

株価は長い目で見るとしっかり育ってるんだね。それなのに、市場からの評価は控えめなまま…って感じがするよ?

TJ
TJ

そこなんだ。会社自身も株の売買をもっと活発にしたいと課題に挙げている。

ただ、ポバール興業は利益の波が大きいという事情もあるし、超小型株だから売買の流動性が低いってことも考えられるね。

📊 配当性向・配当利回り 10年推移

4247 ポバール興業|10年
配当性向(%) 配当利回り(%)
出典:IR BANK・決算資料
数値データを見る(表)
年度配当性向(%)配当利回り(%)
2017/0353.12.68
2018/0321.73.01
2019/0323.52.55
2020/0320.13.44
2021/0337.32.15
2022/0333.03.10
2023/0337.03.17
2024/0352.52.82
2025/03124.33.19
2026/0329.03.12

※配当性向は各期の1株配当÷EPSで、IR BANK掲載値と一致しています。配当利回りは各年度末の株価と1株配当から当ブログが算出した参考値です(2022年3月期のみIR BANK掲載値と0.05ポイントの差があります)。比率のため株式分割の影響はありません。2025年3月期の配当性向124.3%は、特別損失の計上でEPSが急減した年の値です(配当額は増配を維持)。年次の確定値のみを掲載しています。出典:IR BANKYahoo!ファイナンス

📊 EPS・営業利益率・ROE 10年推移

4247 ポバール興業|10年
EPS(円) 営業利益率(%) ROE(%)
出典:IR BANK・決算資料
数値データを見る(表)
年度EPS(円)営業利益率(%)ROE(%)
2017/0328.255.031.75
2018/0392.068.015.41
2019/03106.2710.775.95
2020/03136.9512.967.38
2021/0380.389.934.12
2022/03106.2210.655.24
2023/0397.2310.334.64
2024/0370.488.853.25
2025/0330.567.061.41
2026/03141.4411.696.18

※いずれもIR BANK掲載の実績値で、EPSは株式分割調整後ベースです。2025年3月期のEPS・ROEの急減は、特別損失(減損損失等)の計上によるものです。年次の確定値のみを掲載しています。出典:IR BANKYahoo!ファイナンス

📊 BPS・自己資本比率 10年推移

4247 ポバール興業|10年
BPS(円) 自己資本比率(%)
出典:IR BANK・決算資料
数値データを見る(表)
年度BPS(円)自己資本比率(%)
2017/031,616.9081.3
2018/031,702.4077.5
2019/031,785.0078.5
2020/031,855.5679.7
2021/031,951.1182.5
2022/032,026.4181.9
2023/032,096.5583.0
2024/032,165.8583.0
2025/032,165.9379.8
2026/032,288.0782.8

※BPSはIR BANK掲載の1株純資産(株式分割調整後ベース)で、スコアシートのPBR算出に用いるBPS(Yahoo!ファイナンス掲載値)とは定義が異なる場合があります。年次の確定値のみを掲載しています。出典:IR BANK・決算資料

しばっち
しばっち

配当金は連続増配だね!

TJ
TJ

TJもそこを特に注目している実績だよ。9年連続で増配を続けていて、株主還元もしっかり意識している証拠かもね!

株勉強中 ショウくん
株勉強中 ショウくん

自己資本比率が80%前後ってめっちゃスゴイじゃん!

TJ
TJ

そこはポバール興業の強みだね。ほとんど借金に頼らない経営を続けていて、手元のお金にも余裕がある。

結果、順調に稼いで現金も潤っているから配当を出し続けてられている会社なんだ。無理に背伸びして配っている感じがないんだよ!

📋 財務指標 分析一覧

指標 評価
売上高 堅調に推移しており、直近10年で売上は1.5倍に成長している。
経常利益 直近10年で4倍以上に拡大。ただし年による波が大きい。会社予想は2027年3月期で約4.1億円と減益方向。
EPS 直近10年で約5倍に増えたが、一直線ではなく途中に大きな谷が2回ある。2026年3月期は過去10年で最高の水準へ回復している。
ROE 26年3月期は6.18%。分厚い自己資本が分母になるぶん数字が低めに出やすい体質。
ROA 私の目安は5%。2026年3月期はこれをわずかに上回る5.12%。ただし、5%を下回る年のほうが多い。
営業利益率 直近10年はおおむね10%前後だが、年により5%台〜12%台まで振れる。ただし、10年前より改善傾向している。
自己資本比率 直近10年は一度も77%を割らず、極めて健全な財政状態を維持している。
利益剰余金 この10年で減らした期は2025年3月期の一度だけ。着実に利益を社内に積み上げる姿勢が続いている。
有利子負債 総資産全体の比率は極めて少ない。ほどんど他人資本に頼らない健全な財務で経営している。
BPS 2025年3月期がほぼ横ばいだった以外は、毎期緩やかに増えている。
営業CF さかのぼって確認できる2018年3月期以降、9期連続で黒字。
投資CF 毎期マイナス。支出額は年によって差が大きいものの、毎期投資を継続している。
財務CF 配当の支払いなどでほどんどの年でマイナス(プラスは2025年3月期のみ)。稼いだ現金の範囲で配る形が基本になっている。
現金等 手元資金は10年前より厚くなっている。ただし期による増減があり、2024年3月期には約8.3億円まで減っている。
配当推移(10年) 2026年3月期まで9期連続で増配しており、2027年3月期の会社予想42円が実現すれば10期連続となる。
配当性向 おおむね20%台〜50%台で推移。2025年3月期の124.3%は、特別損失で純利益が急減した年の突出値。
自社株買い 直近で2018年・2020年・2021年3月期の3回実施。株主還元の主役は配当。
株主優待 あり。保有株数と継続保有期間に応じてクオカード(1,000〜3,000円分)を年1回贈呈。
PER推移(10年) 約5.8倍〜約39.0倍(直近10年)と振れ幅が大きい。EPSの振れが、PERの振れの主な要因になっている。
PBR推移(10年) 0.30〜0.74倍。年間の高値でさえ1倍に届いた年がなく、解散価値を下回る状態が続いている。
配当利回り推移 概ね2%台〜3%台。株価と配当がほぼ同じペースで伸びてきたため、配当利回りの水準は大きく変わっていない。
リーマンショック後
の配当推移
2008〜2009年は上場前のため実績なし。2011年3月期に一度だけ減配あり。
株主還元方針 中期経営計画(2027年3月期マデ)で、連結配当性向30%を基本としている。
セグメント 売上の約82%が主力の総合接着・樹脂加工、約18%が特殊設計機械。
海外展開 中国とタイに生産子会社を持ち、海外売上比率は約17%。会社は両国の政治・経済・社会環境の変化をリスクとして挙げている。
 

▼ くわしくデータを見る

出典:IR BANKYahoo!ファイナンスポバール興業 IR情報・決算短信・有価証券報告書・中期経営計画

株勉強中 ショウくん
株勉強中 ショウくん

ベルトと研磨って地味に感じたけど、数字を見たら印象が変わったよ!

TJ
TJ

そうなんだ。分析するときは事業の地味さよりも、実績値で判断する方がいいね!

ただ、最終利益が一気に減った年もあるんだ。海外の子会社が持っている設備の価値を、帳簿の上で切り下げた。それが主な原因だった。

しばっち
しばっち

じゃあ、その処理が終わった今なら、もう安心していいの?

TJ
TJ

「もう大丈夫」とは言い切れない。ポバール興業の利益は、もともと波が大きいからね。

波の大きさをどれくらい受け入れられるかが、この銘柄と付き合う前提になるから判断材料は、このあとの総合評価も見てほしいんだ。

🏆 ポバール興業(4247)総合評価

業績・財務・キャッシュフロー

ポバール興業の売上は、10年でおよそ1.5倍に伸びました。営業利益率は年により5%台から12%台まで振れており、高い水準を安定して保ってきたわけではありません。EPSの振れ幅はさらに大きく、2025年3月期には特別損失の計上で大きく落ち込みました。

一方で財務の土台は非常に堅く、自己資本比率は80%前後を推移しています。

営業CFも連続黒字を達成しています。手元資金の水準も10年前を上回っています。ただし大きな投資をした期には、その手元資金を取り崩しています。

割安性・投資タイミング

直近10年のPERは振れ幅がかなり大きいです。特別損失を計上した年を除くとレンジは約5.8倍〜約19.8倍。

PBRは低い水準にとどまっています。2015年3月期以降、PBR1倍に届いた年がありません

■ 事業内容が近い上場2社との比較

銘柄 PER(予) PBR(実) 配当利回り(予) 営業利益率 基準日
ポバール興業(4247) 12.09倍 0.62倍 2.97% 11.69% 2026/08/28
ニッタ(5186) 12.00倍 1.07倍 2.59% 6.38% 2026/08/21
バンドー化学(5195) 12.27倍 1.05倍 4.15% 10.12% 2026/08/21

※会社四季報(2026年夏号)がポバール興業の比較会社に挙げる2社との比較です。

配当・株主還元

配当は2018年3月期から9期連続で増配。会社は10年連続増配を計画しています。また、2012年3月期以降15期連続で減配していません。

還元方針について、会社は中期経営計画(2027年3月期まで)で連結配当性向30%を基本に掲げています(出典:ポバール興業「中期経営計画策定に関するお知らせ」)。

注意点・リスク

リスクは「取引先と原材料という外の事情」と「小さな会社であること」の2つが挙げられます。

第一に販売先の集中です。売上に占めるAGCグループの割合は19.6%(2026年3月期)。AGCグループが海外生産を縮小・移転・撤退した場合、業績に影響する可能性があります。

第二に、原材料価格です。主原料の樹脂などは市況で価格が変動し、歩留改善や価格転嫁で吸収しきれない場合は利益が削られます。

第三に、株式の流動性です。売買が少ない超小型株のため、買いたい値段で買えない・売りたいときに売りにくい場面がありえます(出典:ポバール興業「有価証券報告書(第62期)」事業等のリスク)。

 

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ポバール興業(4247)のよくある質問

Q. ポバール興業の配当はどうなっていますか?

A. 2018年3月期から9期連続で増配しており、今期の会社予想42円どおりに着地すれば10期連続になります。さかのぼって確認できる範囲では、2012年3月期以降15期連続で非減配です。

Q. ポバール興業に株主優待はありますか?

A. あります。100株以上の株主に保有株数と継続保有期間に応じてクオカード(1,000〜3,000円分)が贈られます。

Q. 2025年3月期に純利益が急減したのはなぜですか?

A. 中国子会社の設備などの価値を帳簿上で切り下げる処理(減損損失)を中心に、特別損失を計上したためです。ただし、本業の利益も同じ期に減っており、本業がまったく無傷だったわけではありません。

Q. ポバール興業の財務体質はどうなっていますか?

A. 純資産が総資産の8割を占め、借入にはほとんど頼っていません。本業で稼ぐ現金も、確認できる2018年3月期以降は9期連続で黒字です。

Q. PBR1倍割れについて、会社は何か対応をしていますか?

A. 2023年9月に「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について」を開示し、中長期的なROEの向上を目指すとしました。ただしROE・PBRの具体的な数値目標は示されていません。なお、東証の要請に沿った進捗の更新開示は、2026年8月時点では確認できません。

 

▼ 質問と回答をすべて見る

💬 【TJの視点】

TJTJ(運営者・個人投資家)

ポバール興業は、私がずっと気になって見ている1社です。

惹かれたのは、稼ぐ力・株価の安さ・連続増配株・極めて健全な財務基盤。私の物差しにほぼ全部当てはまりました。今期予想が達成すれば、10年連続増配銘柄の仲間入りです。

それでも株価は、PER面から見ても割安。PBRでも1倍割れがずっと続いています。

地味な事業は、それだけで安く見られる」——私はそう思っています。

工業用ベルトや研磨のような仕事は、市場の目が届きにくいのではないか。超小型株は機関投資家が参入しづらいから市場から過小評価されているのではないか?

だからこそミスプライス(値付けの間違い)の可能性を感じています。

増配が続けば、買った値段に対する配当利回り(私は「じぶん配当利回り」と呼んでいます)は育っていきます。

もっともそれは、会社が増配を続けた場合の話です。

では、私はどうするのか。ここは正直、まだ決めきれていません。

まずは、利益のブレ幅がどこまで落ち着くかを決算のたびに見にいきます。

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執筆:TJ(個人投資家・プロフィール記事の品質管理について

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