株主優待

東京メトロ(9023)銘柄分析|株主優待・配当金・高配当株スコアシート

東京地下鉄(9023)銘柄分析スコアシートのアイキャッチ画像。「東京メトロ Tokyo Metro」のロゴと「Find my Tokyo!」の文字を掲げ、路線図と中目黒行きの車両を背景に、東証プライム、鉄道で営業利益率首位級、株主還元方針は配当性向40%以上・DOE3.4%以上確保、大株主は財務大臣と東京都、株主優待制度は優待乗車券各種という特徴が並んでいる。
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この記事はTJ個人の見解や実体験、決算資料等からまとめたものであり、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資に関する最終判断はご自身にてお願いいたします。本記事の情報は、2026年10月16日時点。

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今回は、東京メトロの愛称で親しまれている東京地下鉄(9023)を紹介するよ!

電車では有名だけど、中身はいったいどんな会社なのか?数字から見えてくる興味深いデータを、みんなで一緒に学んでいこうよ!

東証プライム | コード 9023 | 陸運業 | 決算月:3月

東京メトロ

高配当株 銘柄分析スコアシート | 2026年3月期(2026年4月公表)

現在株価(2026/10/16)

1,431.5円前日比-21.5 (↓1.48%)

時価総額 約8,317億円

配当利回り(予)
3.07%
44円(2027年3月期予想)
PER(予)
16.62倍
上場来レンジ 15〜22倍
PBR(実)
1.12倍
上場来レンジ 1.0〜1.7倍
MIX係数(PER×PBR)
18.61
22.5以下が割安の目安 MIX係数とは?
配当性向(予)
51.1%
2027年3月期 会社予想
(当ブログ算出)
ROE(予)
6.77%
ROA(予)2.44%
営業利益率(前期)
21.2%
2026年3月期
自己資本比率
35.9%
2026年3月期(装置産業で低め)

※データ取得日:2026/10/16

🎁 東京メトロの株主優待制度

200株以上の保有で、東京メトロ全線の「全線きっぷ」を株数に応じて年2回、施設優待券を年1回贈呈。

保有株数 全線きっぷ(年2回・各回)
200株以上 各3枚
400株以上 各6枚
600株以上 各9枚
800株以上 各12枚
1,000株以上 各15枚
3,000株以上 各45枚
5,000株以上 各75枚
10,000株以上 全線定期乗車証 各1枚
優待の特徴

全線きっぷ+施設優待券

200株(2単元)から対象
年2回(3月末・9月末)

※全線きっぷは「片道1乗車」の乗車券。基準日は3月末・9月末で、同じ枚数を年2回受け取れる。3月末基準では株数にかかわらず施設優待券(地下鉄博物館の入館引換券・そば処めとろ庵・ゴルフ練習場メトログリーン東陽町の各無料券、ECサイト「メトロの缶詰」割引券)も付く。100株は優待の対象外で、継続保有の条件はなし。乗車券は利用状況で価値が変わるため株主優待配当利回りは算出していない。出典:東京メトロ 公式IR。

東京メトロ(9023)はどんな会社?【事業内容】

東京メトロは、東京都区部で9つの地下鉄路線を運営する鉄道会社です。2004年4月に設立され、2024年10月に東証プライムへ上場しました。決算月は3月。報告セグメントは「運輸」「不動産」「ライフ・ビジネスサービス」の3つで、ほかに小規模な事業があります。運輸だけで売上の約9割を占めます。財務大臣と東京都が大株主です。

📈 株価・PER・配当10年チャート

9023 東京メトロ|10年
株価(円) 1株配当(円) PER(倍) 当月点
出典:IR BANK・Yahoo!ファイナンス
数値データを見る(表)

※株価は各年度末時点の値です。最新の株価・指標はページ上部のスコアシートをご覧ください。表の最終行(2026/10)は当月時点の値で、株価は2026年10月16日時点、1株配当とPERは今期の会社予想に基づく値です。出典:IR BANK・Yahoo!ファイナンス

年度株価
(円)
1株配当
(円)
PER
(倍)
2017/03—26—
2018/03—26—
2019/03—26—
2020/03—26—
2021/03—16—
2022/03—16—
2023/03—20—
2024/03—32—
2025/0318164019.6
2026/031618.54215.9
2026/101431.544(予)16.62(予)
株勉強中 ショウくん
株勉強中 ショウくん

東京メトロって2024年に上場したばかりなんだね!株価のグラフが右のほうにしかないのは、そのせいなの?

TJ
TJ

そうなんだ。2024年10月の上場だから、株価とPERは上場後の約1年半ぶんしかないんだ。だからこの記事では株価とPERは上場来、配当や業績は10年で見ているよ。配当の棒グラフは、非上場時代の実績値だよ!

📊 配当性向・配当利回り 10年推移

9023 東京メトロ|10年
配当性向(%) 配当利回り(%)
出典:IR BANK・決算資料
数値データを見る(表)

※年次の確定値のみを掲載しています。出典:IR BANK・決算資料

年度配当利回り
(%)
配当性向
(%)
2017/03—24.3
2018/03—25.0
2019/03—24.9
2020/03—29.4
2021/03——
2022/03——
2023/03—41.8
2024/03—40.2
2025/032.2043.2
2026/032.6041.3

📊 EPS・営業利益率・ROE 10年推移

9023 東京メトロ|10年
EPS(円) 営業利益率(%) ROE(%)
出典:IR BANK・決算資料
数値データを見る(表)

※年次の確定値のみを掲載しています。出典:IR BANK・決算資料

年度EPS
(円)
営業利益率
(%)
ROE
(%)
2017/03107.1524.3310.8
2018/03103.9122.829.7
2019/03104.4922.669.1
2020/0388.4519.377.3
2021/03—-13.63-8.3
2022/03—-3.95-2.2
2023/0347.88.044.4
2024/0379.6219.627.0
2025/0392.5121.327.7
2026/03101.6321.218.2

📊 BPS・自己資本比率 10年推移

9023 東京メトロ|10年
BPS(円) 自己資本比率(%)
出典:IR BANK・決算資料
数値データを見る(表)

※年次の確定値のみを掲載しています。出典:IR BANK・決算資料

年度BPS
(円)
自己資本比率
(%)
2017/031010.0540.4
2018/031092.8241.0
2019/031168.6440.5
2020/031222.2140.9
2021/031109.1436.6
2022/031064.334.1
2023/031090.0931.6
2024/031150.4233.0
2025/031233.2735.3
2026/031265.5135.9
しばっち
しばっち

グラフを見ると、配当も営業利益率もEPSも途中2021年頃は急にガクッ!と下がってるね?

TJ
TJ

これはコロナの影響だね。外出が減った=鉄道の利用も落ち込んだ。結果、2年つづけて営業赤字だったんだ。これは東京メトロに限らず鉄道、航空、陸運業ほとんどの交通系銘柄に共通することなんだ。

株勉強中 ショウくん
株勉強中 ショウくん

営業利益率は、けっこう高い数字に戻ってるよね?鉄道って、そんなに儲かるものなの?

TJ
TJ

東京メトロは大手鉄道のなかでもトップクラスの利益率なんだ。都心の地下鉄という強いネットワークを持っているからね。コロナ前の水準に戻ってきているのは心強いよ。

📋 財務指標 分析一覧

指標 評価
売上高 直近10年はおおむね3,700〜4,300億円台で推移。コロナ禍で一時3,000億円割れまで落ち込んだが、その後はコロナ前の水準近くまで回復。2027年3月期は会社予想4,372億円。
経常利益 平常時は600〜900億円規模。コロナ期に一時赤字となったが、旅客需要の回復とともに大きく持ち直している。
EPS 平常時はおおむね80〜107円のレンジ。コロナ期の2期は赤字に沈んだが、直近は100円前後まで回復。2027年3月期は会社予想86円台。
ROE 平常時はおおむね7〜10%台。コロナ期にマイナスへ沈んだが、直近は8%前後へ回復。2027年3月期予想は6%台。
ROA 総資産が大きい装置産業のため数%台にとどまる。直近の予想は2%台。資産効率より、安定した収益の積み上げが持ち味。
営業利益率 平常時はおおむね20%超で、大手鉄道のなかでもJR東海に次ぐ高水準(四季報オンライン)。コロナ期を除けば安定して高い。
売上原価率 鉄道業のコストは人件費・減価償却・修繕費が中心。原価率の単純比較より、高い営業利益率に表れる効率の良さで見たい。
自己資本比率 装置産業ゆえ30〜40%台と高くはない。コロナと積極投資で低下し直近は35%台。低めだが安定キャッシュで負担に耐える構造。
利益剰余金 長期で着実に積み上がる傾向。コロナ期に一服したが再び増加し、財務の厚みは年々増している。
有利子負債比率 鉄道インフラ投資のため有利子負債は大きい。コロナ期に膨らんだ後はゆるやかに圧縮しているが、自己資本に対して負債は重め。
BPS 長期で増加基調が続き、直近は1,200円台。純資産の積み上げにあわせて着実に伸びている。
営業CF 平常時は毎年1,300億円前後の安定した営業CFを創出。コロナ期に一時急減したが回復。インフラ企業らしい安定感がある。
投資CF 線路・車両・新線など大型の設備投資が続き、投資CFは継続して大きなマイナス。成長投資にも資金を振り向ける方針。
財務CF 投資をまかなうため調達と返済が交錯。コロナ期は大型調達でプラス、平常時は返済中心でマイナスになりやすい。
現金等 数百億円規模を確保。コロナ期には手元資金を厚めに積み増し、不測の事態に備えてきた。
配当推移(10年) 2010年代は16〜26円で安定。コロナ期に26→16円へ一度減配したが、その後は32→40→42円と回復・増配。2027年3月期は会社予想44円。連続増配ではない点に留意。
配当性向 平常時はおおむね25〜43%で推移し、直近は40%前後。中期経営計画で「連結配当性向40%以上」を掲げている。
自社株買い 上場後の2025年に初めて自己株式取得を実施(小規模)。株主還元は配当が中心。
PER推移(10年) 2024年上場のため株価指標は上場来のみ。予想PERはおおむね15〜22倍で推移し、直近は下限近辺にある。
PBR推移(10年) 同じく上場来。おおむね1.0〜1.7倍で、直近は1倍近辺まで低下。純資産に対して控えめな評価となっている。
配当利回り推移 上場来でみると、株価の下落にあわせて直近は3%台へ上昇。鉄道株としては高めの水準にある。
リーマンショック後
の配当推移
上場は2024年で当時は非上場(特殊会社)だった。2010年以降は16〜26円で安定後、コロナ期に減配している。
株主還元方針 中期経営計画(〜2028年3月期)で「連結配当性向40%以上」「DOE(純資産配当率)3.4%程度を確保」を掲げる。累進配当の明言はなし。
セグメント 売上の約9割が運輸(鉄道)。残りを不動産・流通広告が補完する、鉄道一本足に近い構成。
海外売上比率 国内専業で海外売上はなし。為替の影響を受けにくい、典型的な内需型インフラ企業。

▼ くわしくデータを見る

出典:IR BANK・Yahoo!ファイナンス・株探・有価証券報告書

株勉強中 ショウくん
株勉強中 ショウくん

配当利回りが3%を超えているのは、鉄道株だと珍しいって聞いたよ。

TJ
TJ

そうなんだ。鉄道株は安定していて人気だから配当利回りは低めになりがちなんだけど、東京メトロは上場来安値の近くまで株価が下がっていて、いま(2026年5~6月頃)は配当利回りが3%台に乗っている。鉄道株としては高めの水準だね。

しばっち
しばっち

ただ、自己資本比率が35%台ってちょっと低めじゃないの?財務は大丈夫なのか心配だよ。

TJ
TJ

鉄道は線路や車両に莫大な設備投資が必要な装置産業だから、もともと自己資本比率は低めに出やすいんだ。借入も多めだけど、毎年安定したキャッシュを生み出しているんだ。東京メトロに限らず鉄道会社の自己資本比率は30%台、それ以下ってのは一般的なんだ。

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🏆 東京メトロ(9023)総合評価

業績・財務・キャッシュフロー

収益の柱は、東京都区部に9路線を持つ地下鉄ネットワークです。平常時の営業利益率はおおむね20%超。コロナ禍では2期つづけて営業赤字に沈みましたが、旅客需要の回復とともに利益は大きく持ち直しています。

営業キャッシュフローは平常時で毎年1,300億円規模と安定しています。いっぽうで線路・車両・新線への大型の設備投資が続くため、投資キャッシュフローのマイナスは大きく、自己資本比率は装置産業らしく30〜40%台にとどまります。

割安性・PER・PBR

この銘柄には、ほかの高配当株と大きく違う事情がひとつあります。株価の歴史がまだ短いことです。上場は2024年10月。上のカードに載せている過去レンジも、10年ではなく上場からの短い期間のものです。PER(予)はおおむね15〜22倍、PBR(実)はおおむね1.0〜1.7倍。この幅そのものが、これから何年もかけて描き直されていく途中である前提で私は見ています。

■ 鉄道関連比較2社

銘柄 PER(予) PBR(実) 配当利回り(予) 営業利益率 基準日
東京メトロ(9023) 16.62倍 1.12倍 3.07% 21.20% 2026/10/16
小田急電鉄(9007) 15.63倍 1.17倍 3.46% 12.58% 2026/10/15
日本信号(6741) 11.91倍 1.05倍 2.93% 10.30% 2026/10/16

配当・株主還元

配当は中期経営計画(〜2028年3月期)で「連結配当性向40%以上」「DOE3.4%程度を確保」を掲げ、安定配当を基本としています。2010年代の配当は16円から26円へ緩やかに増えていましたが、コロナ期に一度減配しました。

注意点・リスク

主なリスクは、需要そのものです。首都圏の中長期的な人口減少、就業・就学人口の減少、高齢化、そしてテレワークの定着による通勤需要の減少。コロナ禍で2期つづけて営業赤字と減配を経験した会社ですから、人の流れが影響することは実績で裏づけられてしまっています。

私がこの銘柄でいちばん時間をかけて見ているのが財務です。東京地下鉄は1兆円を超える社債・借入金の残高を開示したうえで、金利の上昇や信用格付の低下による調達コストの増加を挙げています。金利が上がる局面では、この負債の重さが、借換えや新規調達のたびに利払いの重さになって効いてきます。

 

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東京メトロ(9023)のよくある質問

Q. 東京メトロはどんな事業をしている会社ですか?

A. 都営地下鉄とは別の会社で、東京都区部の地下鉄9路線を運営しています。稼ぎの中心は運賃収入で、駅ナカの店舗・広告や不動産がこれに続きます。都営との経営一元化は、いまも協議の段階です。

Q. 東京メトロに株主優待はありますか?

A. あります。ただし100株では対象外で、200株以上が条件です。基準日は3月末と9月末で、全線きっぷが年2回。3月末には施設優待券も付きます。継続保有の条件はありません。詳細は公式IRをご確認ください。

Q. 東京メトロの配当はどうなっていますか?

A. 中期経営計画で「連結配当性向40%以上」とDOE(純資産配当率)3.4%程度の確保を掲げています。コロナ期に一度減配し、その後は増配が続いていますが、累進配当や連続増配の明言はありません。決算期は3月です。

Q. 東京メトロの最大のリスクは何ですか?

A. 有価証券報告書がまず挙げるのは、需要そのものの先細りです。首都圏の人口減少やテレワーク定着による通勤需要の減少に加え、電力料金・労務費の高騰、自然災害、1兆円を超える長期債務にかかる金利上昇、新線建設の長期化などが並びます。

 

▼ 質問と回答をすべて見る

💬 【TJの視点】

TJTJ(運営者・個人投資家)

私は、東京メトロの株価が下落局面にある2026年6月中旬に新規購入しました。

営業利益率が鉄道大手でJR東海(9022)に次ぐ水準で、「稼ぐ力」が際立つ会社だと見ています。

首都圏の地下鉄という代えのきかないインフラを握っている強みも大きいです。

上場からの株価推移をみると、2026年6月時点で上場来安値の近くまで下げてきて、配当利回りも3%台。

配当利回りが3%を超える業績好調な鉄道株はめったにないので、長期のインカム狙いとしては気になる水準です。

もちろん未来の株価はわかりませんし、足元は営業減益見通しで、コロナのような需要ショックに弱い一面もあります。

それでも、下落局面は安く買えるのでありがたいです。今後もミスプライスが発生した暴落相場では買い増し検討していく考えです。

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