スコアシート

オプティマスグループ(9268)銘柄分析|配当金・高配当株スコアシート

オプティマスグループ(9268)銘柄分析スコアシートのアイキャッチ画像。「OPTIMUS GROUP」のロゴを掲げ、木もれ日のさす並木道を走る白いSUVを背景に、東証スタンダード・証券コード9268と記され、配当金・高配当株スコアシートの帯とともに、小型バリュー株、高配当株、DOE採用銘柄という3つの特徴が並んでいる。
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この記事はTJ個人の見解や実体験、決算資料等からまとめたものであり、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資に関する最終判断はご自身にてお願いいたします。本記事の情報は、2026年8月28日時点。

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今回は、オプティマスグループ(9268)を紹介するよ!中古車輸出販売を主力とする多角経営の卸売業で、M&A等もあり急成長中。

割安度合いを示すMIX係数から見ても割安水準の小型高配当株なんだ。各財務資料で一緒に学んでいこうよ!

東証スタンダード | コード 9268 | 卸売業 | 決算月:3月

オプティマスグループ

高配当株 銘柄分析スコアシート | 2026年3月期(2026年5月公表)

現在株価(2026/08/28)

432前日比+8 (↑1.89%)

時価総額 約333億円

配当利回り(予)
4.17%
18円(2027/3期予想)
PER(予)
9.24倍
過去レンジ 4.43〜21.46倍
PBR(実)
0.70倍
過去レンジ 0.25〜3.17倍
MIX係数(PER×PBR)
6.47
22.5以下が割安の目安 MIX係数とは?
配当性向(予)
38.5%
2027年3月期 会社予想
(当ブログ算出)
ROE(予)
7.53%
ROA(予)1.49%
営業利益率(前期)
3.12%
2026年3月期
自己資本比率
19.6%
M&A影響(2026/3期)

※データ取得日:2026/08/28

オプティマスグループ(9268)はどんな会社?【事業内容】

日本で役目を終えたクルマを、海の向こうで売る会社です。中古車の輸出入を出発点に、船での物流、輸出前の車両検査、現地での小売・卸売までをグループでつないでいます。主戦場はオーストラリアとニュージーランドで、ニュージーランドの中古車市場では業界のリーダーだと会社は説明しています。2026年3月期に売上がいちばん大きい事業は、輸出入ではなく現地で車を売る小売・卸売です。有価証券報告書には、海外売上高が売上高の8割を超えると記されています。東証スタンダード上場。決算月は3月です。

📈 株価・PER・配当10年チャート

9268 オプティマスG|10年
株価(円) 1株配当(円) PER(倍) 当月点
出典:IR BANK・Yahoo!ファイナンス
数値データを見る(表)

※株式分割を反映した調整後ベースの値です。株価は各年度末時点の値です。最新の株価・指標はページ上部のスコアシートをご覧ください。出典:IR BANKYahoo!ファイナンス

年度株価(円)1株配当(円)PER(倍)
2017/030
2018/031672.1711.22
2019/031094.754.43
2020/036344.98
2021/03854.174.72
2022/0321611.674.44
2023/0323013.255.37
2024/03109217.5021.46
2025/0318
2026/034281811.84

※オプティマスグループは2017年12月26日上場

株勉強中 ショウくん
株勉強中 ショウくん

オプティマスグループの10年チャート、株価が2024年3月期に1,092円まで急騰して、足元は413円水準まで戻ってるね。1株配当(青い棒)は0円から18円まで増えてるけど、年による振れ幅が大きいなぁ。これはどんな状況なの?

TJ
TJ

いいところに気づいたね。オプティマスは中古車輸出販売を主力に、M&Aで急成長してきた卸売業なんだ。株価は2018年3月期の167円から2024年3月期に1,092円まで急騰し、今は413円水準。10年では大きく伸びたけれど、年ごとの振れ幅が大きい銘柄だよ。ワンポイント:値動きが大きい小型株は、株価そのものより「業績と配当が伸びているか」を軸に見るのがコツだよ。

1株配当は2020年3月期に4.75円から4.00円へ一度減配した実績があるけれど、その後は2026年3月期の18円まで増配が進み、2027年3月期も18円を会社予想として維持しているよ。

📊 配当性向・配当利回り 10年推移

9268 オプティマスG|10年
配当性向(%) 配当利回り(%)
出典:IR BANK・決算資料
数値データを見る(表)

※株式分割を反映した調整後ベースの値です。年次の確定値のみを掲載しています。出典:IR BANK・決算資料

年度配当利回り(%)配当性向(%)
2017/03
2018/031.3014.6
2019/034.3619.3
2020/036.3431.6
2021/034.9023.1
2022/035.3924.0
2023/035.7731.9
2024/031.6034.5
2025/035.2290.8
2026/034.2149.8

📊 EPS・営業利益率・ROE 10年推移

9268 オプティマスG|10年
EPS(円) 営業利益率(%) ROE(%)
出典:IR BANK・決算資料
数値データを見る(表)

※株式分割を反映した調整後ベースの値です。年次の確定値のみを掲載しています。出典:IR BANK・決算資料

年度EPS(円)営業利益率(%)ROE(%)
2017/0322.695.8216.58
2018/0314.884.639.60
2019/0324.585.1314.65
2020/0312.654.987.62
2021/0318.003.478.20
2022/0348.706.7517.36
2023/0342.875.3913.76
2024/0350.885.5614.59
2025/0319.822.625.18
2026/0336.153.125.88

📊 BPS・自己資本比率 10年推移

9268 オプティマスG|10年
BPS(円) 自己資本比率(%)
出典:IR BANK・決算資料
数値データを見る(表)

※株式分割を反映した調整後ベースの値です。年次の確定値のみを掲載しています。出典:IR BANK・決算資料

年度BPS(円)自己資本比率(%)
2017/03136.8643.7
2018/03154.9445.8
2019/03167.7847.4
2020/03166.1039.2
2021/03219.4737.9
2022/03280.4634.9
2023/03311.5933.0
2024/03366.2614.2
2025/03382.6815.0
2026/03614.6819.6
しばっち
しばっち

自己資本比率のカードに「M&A影響(2026/3期)」ってあって、19.6%とずいぶん低いね。財務は大丈夫なのかな?

TJ
TJ

鋭い指摘だね。スコアシートのとおり2026年3月期の自己資本比率は19.6%と低め。これは大型M&Aでのれんを計上した影響なんだ。有利子負債比率も357%と高いから、財務はこの記事の中では注意すべきポイント。ワンポイント:M&Aで伸びる会社は「のれん」と「借入」の大きさもセットで確認するのが大事だよ。

従来の財務水準とは性質が変わっているので、今後の数値の変化も継続して確認していくのが大切だよ。

株勉強中 ショウくん
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EPS・営業利益率・ROEのグラフを見ると、営業利益率は3.12%とやや低めだね。卸売業ってこれくらいが普通なの?

TJ
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いい着眼点だね。卸売業は薄利多売で、営業利益率3.12%は業種特性の範囲内だよ。スコアシートではROE(予)7.53%。利益率は低くても、回転で稼ぐビジネスモデルなんだ。

📋 財務指標 分析一覧

指標 評価
売上高 2017年3月期271億円→2026年3月期3,155億円と10年で約12倍に拡大。中古車輸出販売を主力にM&Aで急成長。2027年3月期予想3,800億円(+20.4%)で増収継続。
経常利益 2017年3月期19.4億→2026年3月期は決算短信ベース。2024年3月期52.4億ピーク後、2025年は11.5億まで急減。主力市場の回復で2027年3月期予想は再拡大。
EPS 2017年3月期22.69円→2026年3月期36.15円。2025年3月期はIFRS(国際会計基準)任意適用による会計基準の置き直しで1株当たり利益19.82円(日本基準では▲7.34円の赤字)まで低下したが、翌期は36.15円まで回復。2027年3月期予想46.75円で成長軌道にある。
ROE 2026年3月期5.88%・2027年3月期予想7.53%。2025年3月期はIFRS置き直しベースで5.18%(日本基準では赤字でROE算出不可)。過去10年レンジ5.18〜17.36%で、業績拡大期は2桁台に乗る。
ROA 2026年3月期1.15%・2027年3月期予想1.49%。大型M&Aで総資産が2,145億円に拡大した影響で低位推移。資産効率の改善が今後の課題。
営業利益率 2026年3月期3.12%。過去10年レンジ2.62〜6.75%。卸売業として標準的水準だが、低資産回転×低利益率モデルから高付加価値化への転換が課題。
売上原価率 2026年3月期84.63%。過去10年レンジ77.12〜85.23%でやや上昇傾向。商品仕入コスト上昇と為替変動が原価率を押し上げ。
自己資本比率 2026年3月期末19.6%。2024年3月期に大型M&A(のれん224億円計上)で14.2%まで低下した後、増資・利益積上で回復中。財務改善が継続課題。
利益剰余金 2017年3月期末約80億→2026年3月期末187.4億と10年で約2.3倍に拡大。配当原資・成長投資余力を着実に積み上げ。
有利子負債比率 2026年3月期末357.4%。2024年3月期にM&Aで453.1%まで急増した後、改善中だが依然として高水準。卸売業の特性で運転資金が大きい。
BPS 2026年3月期末614.68円。現在のPBR0.67倍は、期末BPS614.68円に対し株価413円で約201円の純資産割安(ROE算出時の直近BPS620.63円ベースとは基準日が異なる)。長期投資家にとってPBR1倍回帰余地は大きい。
営業CF 2026年3月期6.89億。2025年3月期77.9億から大幅減。営業CFはM&A後の運転資金変動で年間振れ幅が大きい点に注意。
投資CF 2026年3月期-93.9億。2024年3月期-63.6億、2025年3月期-161.1億と継続的にM&A・設備投資を実施。積極的な事業拡大姿勢。
財務CF 2026年3月期+65.8億。M&A資金調達のため借入を継続。財務CFのプラスが大きく、有利子負債への依存度は高い。
現金等 2026年3月期末120.84億。時価総額318億に対し約38%が現金。M&A余力・成長投資の原資として機能。
配当推移(10年) 2018年3月期2.17円→2026年3月期18円と8年で約8倍に拡大(分割調整後)。2017年12月26日の新規上場後、2020年3月期に一度減配(4.75円→4.00円)したが、それ以降は増配・維持を継続。
配当性向 2026年3月期49.8%。2025年3月期はIFRS置き直しベースで利益が縮小するなかでも18円配当を維持し性向90.8%に上昇。株主還元姿勢は高水準を維持。
自社株買い 2020年3月期に7.71億の自社株取得を実施。直近は配当中心の還元方針で、自社株買いは機動的な選択肢として保持。
PER推移(10年) 直近8.83倍は過去10年レンジ(4.43〜21.46倍)の中位やや下。2024年3月期に21.46倍のピーク後、業績正常化で割安水準まで切り下がる。
PBR推移(10年) 直近0.67倍は過去10年レンジ(0.25〜3.17倍)の下位圏でPBR1倍割れ。東証の改善要請対象水準で、長期的にはPBR水準訂正の余地が大きい。
配当利回り推移 2027年3月期予想4.36%は過去10年で上位水準。2020年3月期に6.34%のピーク後、株価上昇で2024年3月期1.60%まで低下したが、直近は4%超水準に回復。
リーマンショック後
の配当推移
2017年上場銘柄のため、2017年以前の有価証券報告書・配当データは公表されていない。
株主還元方針 「業績連動と安定配当の組合せ」を基本方針とし、2020年3月期に一度減配したが、その後は増配・維持を継続。2025年3月期はIFRS置き直しベースで利益が縮小するなかでも配当を維持する姿勢を示した。
セグメント 中古車輸出販売事業を主力に、新車販売、物流、金融サービス等の多角化を展開。M&Aによる事業ポートフォリオ拡張が成長エンジン。
海外売上比率 中古車輸出販売を主力とするため、海外売上比率は極めて高水準(過半)。為替変動と各国の中古車需要動向の影響を直接的に受ける。

▼ くわしくデータを見る

出典:IR BANKYahoo!ファイナンス株探有価証券報告書

株勉強中 ショウくん
株勉強中 ショウくん

財務指標をぜんぶ見たよ。PER8.83倍・PBR0.67倍・MIX係数5.92って、どれも割安の目安を大きく下回ってるね。配当利回りも4.36%って高い。これは買いやすい水準なの?

TJ
TJ

いい所感だね。予想PER8.83倍は私が目安にする15倍前後を大きく下回り、PBR0.67倍は純資産(1倍)を下回る深バリュー水準。MIX係数5.92も割安目安22.5を大幅に下回っていて、株価指標は明確に割安レンジにあるといえる。ワンポイント:ただし「割安=安全」ではない。なぜ安いのか(財務・業績の不安)まで見て判断しよう。

しばっち
しばっち

気になる点があるんだ。配当性向49.8%って高いし、2020年3月期に減配した実績もあるよね。業績が悪化したら、また減配リスクはあるんじゃない?

TJ
TJ

大事な視点だね。配当性向49.8%は私の目安である30%前後より高めで、業績悪化時の維持余力は小さめ。実際2020年3月期は1株配当4.75円から4.00円へ減配した実績がある。ワンポイント:高配当でも「減配耐性」は別問題。配当性向と業績の波は必ずチェックしよう。

自己資本比率も19.6%とM&Aの影響で下がっており、財務余力は以前ほどではない。深い業績悪化があれば減配のリスクは無視できないことも頭に入れておこう。

🏆 オプティマスグループ(9268)総合評価

業績・財務・キャッシュフロー

10年前の決算と並べると、同じ会社のものとは思えない桁になっています。売上高は2017年3月期の271億円から、2026年3月期は3,155億円。買収を重ねて事業を広げてきた10年でした。2026年3月期の営業利益は98億3,700万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は24億6,900万円、1株当たり利益(EPS)は36.15円です。

数字を追うときに、一つ気をつけたい点があります。この会社は2026年3月期の期末決算から国際会計基準(IFRS)を任意で適用しており、前の期の数値も同じ基準に置き直されています。当時の日本基準の決算短信では、2025年3月期は4億8,300万円の最終赤字(1株当たり▲7.34円)と開示されていました。古い資料と新しい資料で数字が食い違って見えるのは、そのためです。

売上が伸びたぶん、財務は薄くなりました。自己資本比率は2017年3月期末の43.7%から、大型買収にともない、買った値段と、買われた側の純資産の時価との差額(のれん)を計上した2024年3月期末には14.2%へ。2026年3月期末は19.6%まで戻していますが、10年前の水準には遠い位置です。有利子負債比率は2026年3月期末で357.4%。自分の資本の3.5倍を超える借入がある計算で、借りたお金で事業を大きくしてきた形がそのまま残っています。

2026年3月期のキャッシュフローは、営業が6億8,900万円のプラス、投資が93億9,000万円のマイナス、財務が65億8,000万円のプラスでした。手元の現金などは120億8,400万円です。本業で入ってくる現金(営業キャッシュフロー)は前の期の77億4,300万円から大きく減っており、買収のあとの運転資金の動きで年ごとの振れ幅が大きい点は、見ておきたいところです。

2027年3月期の会社予想は、売上高3,800億円、営業利益119億円、当期利益37億円で、増収増益の計画になっています。会社の見通しであって、確定した数字ではありません。

割安性・投資タイミング

株価の評価について、当ブログでは、ベンジャミン・グレアムが著書『賢明なる投資家』で示した割安の目安(PER×PBR、すなわちMIX係数が22.5以下)を判断のものさしとしています。

この銘柄で目を引くのは、ものさしの当たり方ではなく、振れ幅の大きさです。スコアシートに載せた過去レンジでは、利益に対する評価(PER)が4.43倍から21.46倍まで、純資産に対する評価(PBR)が0.25倍から3.17倍まで動いてきました。いちばん低いときといちばん高いときで、PBRには12倍を超える開きがあります。株価そのものも、10年チャートでは2桁台から4桁までを行き来してきました。割安か割高かを一点で語りにくい銘柄だ、ということです。レンジの端は、過去の記録です。最新の値は、記事の先頭のスコアシートで確認できます。

同じようにモノを右から左へ動かして稼ぐ会社でも、動かす向きと売る場所が変われば、数字の形は変わります。ここでは、日本国内でクルマの用品と車検整備を売るイエローハットと、合成樹脂と電子材料を主力に世界で商う専門商社の稲畑産業を並べました。日本のクルマを海外へ送り出すオプティマスグループを加えると、稼ぐ場所が国内か海外かで、列の見え方が変わってきます。

■ 動かす向きが違う3社との比較

銘柄PER(予)PBR(実)配当利回り(予)営業利益率基準日
オプティマスグループ(9268)9.24倍0.70倍4.17%3.12%2026/08/28
稲畑産業(8098)11.10倍0.97倍3.28%3.10%2026/08/28
イエローハット(9882)12.47倍1.22倍3.81%8.81%2026/08/28

※クルマや材料の流通に関わる会社のごく一部との比較です。各社の数値は当ブログの各スコアシート記事より。営業利益率は3社とも直近本決算=2026年3月期の実績、PER(予)と配当利回り(予)は3社とも2027年3月期の会社予想にもとづきます。※各社のスコアシートは更新日が異なる場合があるため、基準日は表の右端に載せています。銘柄名からリンク先の記事で詳細を確認できます。※3社の順位は株価によって入れ替わります。

イエローハットは店を構えて売り、残る2社は大量に仕入れて流します。営業利益率の差には、その売り方の違いが重なって見えます。オプティマスグループの3.12%は、売上高3,155億円から営業利益98億円が残るという構えで、扱う金額の大きさと、手元に残る割合の薄さが、同時に表れています。

PBR(実)・PER(予)は3社のなかで小さいほうに、配当利回り(予)は大きいほうに出ています。どれも同じことを別の角度から言っていて、株価が安いという一点に行き着きます。純資産に対する評価(PBR)が1倍に届いていないのは、この会社と稲畑産業の2社です。ただし、いずれも表に載せた基準日の株価から計算した値です。

PER(予)と配当利回り(予)は、2027年3月期の会社予想を前提にした2列です。オプティマスグループの場合、その前提は増収増益。いっぽう配当は前の期と同額の18円です。利益は増える前提、配当は据え置きの前提——隣り合う2列が、別々の仮定の上に立っている形です。

配当・株主還元

配当は、まっすぐ増えてきたわけではありません。株式分割の調整後で見ると、2018年3月期の2.17円から2026年3月期の18円まで、8年でおよそ8倍になりました。ただし途中の2020年3月期には、前の期の4.75円から4.00円へ減っています。一本調子の右肩上がりではなく、業績の波に合わせて上下してきた歩みです。

いっぽうで、粘った期もあります。日本基準の決算短信で最終赤字だった2025年3月期も、1株18円の配当は維持されました。2027年3月期の会社予想も、据え置きの18円です。増配は計画されていませんが、減らす計画も置かれていません。

配当性向は2026年3月期で49.8%でした。稼いだ利益のおよそ半分を配当に回している計算で、業績が下振れしたときの余力は、配当性向の低い会社ほどには残りません。2027年3月期は利益が増える前提のまま配当を据え置くため、配当性向は下がる計算になります。いずれも会社の予想であって、将来の配当を確約するものではありません。

注意点・リスク

会社が挙げるリスクを読むと、この銘柄の弱点が地図の上にあることがわかります。有価証券報告書(第12期・2026年7月23日提出)は、経営環境・事業活動・法規制等・情報セキュリティの4つに分けてリスクを並べています。経営環境の2番目が「経済情勢」で、業績はオーストラリア及びニュージーランドの二国に大きく依存することになります、と会社自身が書いています

3番目の「外国為替及び市場金利」では、海外売上高が売上高の8割を超えることが理由に挙げられています。為替や現地の金利が動けば、そのまま損益に効いてくるということです。事業活動のほうは「中古自動車の輸出は、市場の拡大に伴って同業他社との競争が年々激しくなっております」という一文から始まり、船で運ぶ以上は予定どおりに車両を輸送できなくなる可能性(海上輸送)、金融機関からの資金調達が難しくなる可能性(資金調達)が続きます。

この一覧の外側から、財務の数字をもう一つ重ねます。自己資本比率19.6%・有利子負債比率357.4%という財務は、会社が挙げる資金調達のリスクと地続きです。借入で事業を大きくしてきた会社にとって、金利の上昇と資金の借りにくさは、別々のリスクではなく一つの束として効きます。日本基準で最終赤字を出した期がある以上、利益の振れ幅も小さくありません。長期で持つのであれば、値動きの荒さを織り込んでおきたいところです。

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オプティマスグループ(9268)のよくある質問

Q. オプティマスグループは、どこで稼いでいる会社ですか?

A. 有価証券報告書によると、海外売上高が売上高の8割を超えます。重点市場はオーストラリアとニュージーランドで、会社は業績がこの二国に大きく依存することになると書いています。

Q. 10年で売上高が10倍以上になったのはなぜですか?

A. 買収を重ねて事業を広げてきたためです。売上高は2017年3月期の271億円から2026年3月期の3,155億円になりました。2024年3月期の大型買収では、自己資本比率が14.2%まで下がっています。

Q. オプティマスグループの配当は、毎年増えていますか?

A. 毎年ではありません。株式分割の調整後で2018年3月期の2.17円から2026年3月期の18円まで増えましたが、2020年3月期は前の期の4.75円から4.00円へ減りました。2027年3月期の会社予想は18円で据え置きです。

Q. 決算の数字が資料によって違うのはなぜですか?

A. 2026年3月期の期末決算から、国際会計基準(IFRS)を任意で適用したためです。前の期の数値も同じ基準に置き直されており、当時の日本基準の決算短信に載った数字とは一致しません。

▼ 質問と回答をすべて見る

💬 【TJの視点】

TJTJ(運営者・個人投資家)

私はオプティマスグループを保有しています。

といっても、ポートフォリオのごく一部の小さな持ち分です。

私はもともと、業績はしっかり伸びているのに株価が純資産を下回るほど安く放置され、しかも配当利回りが高い——そんな「市場に見過ごされた割安バリュー株」に強く惹かれるタイプで、この銘柄はまさに好みのど真ん中なんです。

増収増益を続けながら配当も年々増やしてきた歩みにも、好感を持っています。

ただ正直に言うと、手放しで買い増せる銘柄ではありません。

大型のM&Aを重ねてきたぶん財務には重さがあり、主力の中古車輸出は為替や各国の規制、景気の波に業績が左右されやすい。

実際に赤字の年もあり、値動きの荒さは覚悟が要ります。

だから私は最初から大きく持たず、少額で様子を見ながら、財務の改善と業績の安定を確かめつつ、割安と高い配当利回りが続くうちにゆっくり育てるつもりです。

あくまで私の一見解なので、最終的な投資判断はご自身の責任でお願いします。

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