PBRの割安・割高は同業他社・過去と比べよう|配当ゼミ
⚠️ 免責事項
この記事はTJ個人の見解や実体験、決算資料等からまとめたものであり、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資に関する最終判断はご自身にてお願いいたします。本記事の情報は、2026年9月17日時点。

PBRが何倍なら高くて、何倍なら低いの?数字を見ても、わたしには判断できないわ・・・。
今回は、その「何倍なら?」にTJがどう答えを出しているかをお話しする記事です。
「TJの配当ゼミ」へようこそ!連載「PBRのキホン」、きょうは第2弾です。

第2弾のテーマは「PBRの比べ方」!
TJが投資をはじめた頃につまずいたところから、いま使っている比べ方まで、順番に紹介するよ!
- 高配当株投資家
- 一度買ったら長期保有が基本
- 2022年から株式投資をスタート
- 15〜20年非減配を基準に銘柄分析
- 独自のスコアシートと10年チャートを作成
- 小型株とバリュー株が好き
- スーパーの半額シールも好き
きょうは、PBRのキホン第1弾でお伝えした「株価」と「1株あたり純資産(BPS)」の2つをベースに話を進めます。
まだPBRのキホン第1弾を読んでいないなら、以下もご参照ください。

きょうの結論
まずは結論から!TJがPBRを見るときの比べ方は、基準点・過去・同業他社の3つだよ!
私はPBR1倍未満なら「割安感あり」、PBR1倍以上なら「割高の可能性あり」と基本的に見ています。ただし、同じPBR1倍割れでも、その会社がいままでどのあたりで動いてきたか、同じ業種の会社はどれくらいのPBRなのかで、受け取り方は変わります。だから私は、これをキホンとして過去推移と同業他社を重ねて、今のPBRを分析しています。
正直に言うと、私はPBRを「PBR1倍より下か上か」だけで見ていました。
PBR0.8倍と出ていれば、それだけで安いと決めていました。
そう決められなくなったのは、会社ごと、業種ごとにPBRのふだんの水準が違うと知ってからです。
たとえば、何年もPBR0.5倍を下回っていた会社が、直近でPBR0.9倍になっていたら、1倍未満でも、その会社としては高い水準と見ることもできます。
反対に、同じ業種の会社がそろってPBR1倍を大きく超えているなら、PBR1倍前後でも見劣りしない水準という考え方もできます。
このように、PBRはその会社しだいで意味が変わる倍率です。

PBRって、いくつより下なら安いって決まってるの?

明確な線引きはないけど、TJはPBR1倍を目安にしてる。
ただ、その数字だけじゃ決めることができないから、TJが実際に分析した銘柄を使って順番に紹介していくね!
PBR1倍が、私の基準点

1つ目は、基準点を置くことです。
私の基準点は、PBR1倍です。
PBR1倍を下回れば「割安感がある」、PBR1倍以上なら「割高の可能性あり」。まずそう置いて、そこから先を調べます。
株価には純資産だけでなく、稼ぐ力も乗ります。だから理屈のうえでは、PBR1倍を超えるほうが自然です。
PBR1倍未満は答えではなく、「なぜ安いのか」を調べる入口になります。それでも、これまで分析してきた銘柄には、PBR1倍未満のものが少なくありませんでした。
たとえば・・・、
- 東リ(7971) ※TJ保有銘柄
- ダイナパック(3947) ※TJ保有銘柄
- ポバール興業(4247)
- ナラサキ産業(8085)
この4銘柄は、私がはじめて銘柄分析したときにPBR1倍未満で、割安感があった銘柄です。

わたしが気になってる会社もPBR1倍未満がある。けど、ホントに安いのか分からないわ・・・。

TJもはじめて分析したときは、そこで止まりました。いまのTJは、PBR1倍未満を「安い理由を確かめる入口」として見ているんだ。

PBR1倍割れなら、全部の銘柄がお得に割安で買えるってことじゃないの?
じつは、そうとも限らないんだ。PBR1倍割れが妥当な会社と、ただ見過ごされている会社は別もの。この見分け方は第4弾で話すね!
純資産は帳簿の数字です。たとえば土地や設備は、いま売って帳簿どおりの金額になるとはかぎりません。帳簿のPBR1倍割れと、実際の値打ちは別です。今回は、「PBR1倍は入口」というところまで分かれば大丈夫です。
PBRは、その会社の過去と比べる

2つ目は、その会社の過去のPBRと比べることです。会社にはそれぞれ、その会社なりのいつものPBRの水準があります。
実例は、ヒガシHD(9029)。
ヒガシHDは私が調べたかぎり、決算期末で2022年3月までPBR1倍未満、それ以降はPBR1倍を超えてきています。
このように会社の過去と並べれば、昔はPBR1倍未満の割安圏だったのに、今は1倍を超えて過去よりも割高な水準になっている銘柄もあります。
もう1社、ダイナパック(3947)。こちらは私の保有銘柄です。
ダイナパックは、過去15年の決算期末で見ると、PBRはおおむね0.5倍未満が続いています。
こういった銘柄は、資産面で見ると長い間ずっと割安水準のままということがわかります。

そっか。ボク、その会社の過去のPBRなんてほとんど見てなかった。これからは過去推移もチェックしてみるよ!
■過去と比べるときの注意点
赤字が続いたり、保有する資産の価値が下がったりすると、純資産そのものが減ります。分母の1株あたり純資産が縮めば、株価が同じでもPBRは上がります。このとき、過去のPBRの水準はいまの会社を測る基準として使えなくなります。株価ではなく中身の資産が変わったのか。過去と比べるときは、私はここを先に確かめます。
PBRは、同業他社と比べるとどう見える?

3つ目は、同じ業種の会社とPBRを比較することです。
PBRの「ふつう」は、業種ごとに変わります。
理由は、純資産の中身の違いです。

銀行とIT企業のPBRを並べても、意味ないの?

そうだね。並べるなら、同じ業種で!業種がちがえば、会社の持ち物がぜんぜんちがうからね!
■PBRの水準は業種で変わる
土地・建物・機械のように、帳簿に金額として載る資産が多い業種は、PBRが低めに出やすくなります。一方で、人材・ブランド・技術のように、帳簿に載らない力で稼ぐ業種は、PBRが高めに出やすくなります。これは私の見方です。ひとつの目安・考え方として参考にしてください。
では、同じ業種の中で高い側にいる銘柄を一つ紹介します。
図研(6947)です。
図研の業種は、東証の区分でいうと電気機器です。
私が分析したとき、同じ電気機器の銘柄や、図研と同じ事業を展開している銘柄と並べても、図研のPBRは私の目にはかなり高い値に見えました。PER・PBRどちらで見ても、市場の評価がすでに株価に織り込まれている会社だと思います。
このように、同じPBRでも、先ほど紹介したヒガシHDやダイナパックとは、そもそも比べる土台が違うんです。

図研はPBRが高いのに、TJは買ってたよね?笑
バレたか!たしかに矛盾して見えるよね。でもTJにとって、PBRはひとつの指標。同じようにしてね、って話じゃないよ!
2026年9月、私は図研を少額で打診買いしました。実際に買った記事はコチラの記事で紹介しています。
図研のPBRが高いことは、分かっていました。
ただ、私はPBRの割高感よりも、業績・財務・配当推移を優先しました。どれも、私の目には優秀に映ったからです。
さらに、年度末ベースで見ると、直近10年で図研の配当利回りが3%を超えた年はほとんどありませんでした。その配当の推移を見てきたことも、打診買いした理由のひとつです。
これは私の判断であって、正解でも推奨でもありません。
加えて、私にとってはPBRが高い=買わない、ではありません。PBRが判断材料の一部でしかないことを示す実例として、お伝えしておきます。
■日本取引所グループの資料
業種ごとの水準そのものを知りたいときは、日本取引所グループ(JPX)が月ごとに出している規模別・業種別のPER・PBRで確かめられます。私の判断の軸はあくまで基準点・過去・同業他社の3つですが、業種による違いを自分の目で見ておくときに使えます。
今日の宿題 1つだけ

アナタにやって欲しいこと、1個だけ紹介するね!
✏️ 気になる1銘柄のPBRを、同業2〜3社と並べて見る
- Yahoo!ファイナンスで、気になる銘柄を開く
- 「参考指標」にある「PBR(実績)」をメモ
- 銘柄名の下の業種名をタップして、同じ業種の会社の一覧を出す。名前を知っている会社を2〜3社えらび、同じように「PBR(実績)」をメモ
- 並べて、気になる銘柄が高い側か低い側かを見る。今日はここまで
※無料で見られます。順位をつける必要はありません。並べてみて「この会社は高いほうだな」と気づけたら、それで十分です。

同じ業種でも、時価総額がぜんぜんちがうと、比べにくいんじゃないの?

大きさより、何で稼いでいるかが近い会社を選ぶといいよ!まずは、数字を見比べるだけでOKさ!
次に読む1本
PERも、私は「その会社の過去推移」や「同業他社」と並べて見ています。指標が変わっても、比べ方の骨組みは同じです。
→ その株、割高・割安?PERでの見分け方3選|配当ゼミ
まとめ PBRの3つの比べ方

はい!基準点・過去・同業他社の3つ、そろったね。今日のまとめ!
- PBR1倍が基準点。1倍未満は「割安感がある」の入口で、答えではない
- PBR過去推移と比べる。過去のPBRと比べて、今の水準が割安なのか、適正か、割高なのかを確認する
- 同業他社と比べる。業種ごとに純資産の中身が違うから、同じ業種と比べて割安なのか、適正か、割高なのかを確認する
PBRのキホン第1弾で見たとおり、PBRは値札=株価と、中身=純資産を比べる数字です。
そして本記事PBRのキホン第2弾では、PBR1倍を基準に、その会社の過去のPBRと比べる。同じ業種の会社のPBRと比べる。そこまで進みました。いかがだったでしょうか?
『1回だけ読んだだけじゃ、まだ理解できないな~』と思っても、ぜんぜんOKです!TJもいきなり理解できませんでした。
初めは『ふ~ん、そんなものなのか~』くらいでちょうどいいと思います。徐々に慣れていきましょう!

連載の流れは、この下に並べておくね!まだの人は、はじめの回から読むと分かりやすいよ!
PBRのキホン 全5回の流れ
第1弾:PBRとは?計算式と、関係の深い3つの指標
第2弾:PBRの見方 同業・過去と比べる(本記事)
第3弾:PBR1倍割れとは?東証の要請を一次資料で読む
第4弾:PBR1倍割れの魅力と、注意点
第5弾:高配当株投資での活かし方と、見つけ方
※公開しだい、ここに各記事へのリンクを足していきます。

PBRって、数字ひとつで決めるものじゃなかったのね。
気になっている銘柄、まずは同じ業種の会社と並べてみるわ♪
第3弾では、PBR1倍割れとは何か、東証がなぜ動いたのかを話します。それじゃ、またね!
TJの配当ゼミとは?
「TJの配当ゼミ」は、高配当株投資のキホンの考え方と道具を、週1ペースでひとつだけ学ぶ連載です。銘柄の答えではなく、自分で判断するための物差しをお渡しします。
平日=銘柄分析/週1=この配当ゼミでレベルアップ/日曜=TJの実際の売買記録、が当ブログの1週間のリズムです。これらの記事であなた自身の判断力が少しずつ身についていったら嬉しいです。
執筆:TJ(個人投資家・プロフィール/記事の品質管理について)



⚠️ 免責事項
この記事はTJ個人の見解や実体験、決算資料等からまとめたものであり、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資に関する最終判断はご自身にてお願いいたします。本記事の情報は、2026年9月17日時点。
